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オレガ、複数サーバーの集約管理機能を搭載したログ管理ソフト「VVAULT AUDIT 2.0」

 株式会社オレガは4日、Windows上で共有フォルダのアクセス記録を管理するファイルサーバーログ管理ソフトウェアの新版「VVAULT AUDIT 2.0」を発表した。同日より、Webサイトでダウンロード提供を開始している。

ダッシュボード画面

 VVAULT AUDITは、ファイルサーバーへのアクセスログなどを管理するソフトウェア。2016年1月より利用が開始されるマイナンバー制度では、企業などに対し、マイナンバーや特定個人情報の厳格な管理が義務づけられるが、VVAULT AUDITでは、これらの情報の保存先として利用が想定される企業のファイルサーバーに対して、正しいアクセス権で運用管理されているか、特定個人情報が記載されたファイルが確実に削除されているか、また不正に持ち込まれた機器によるアクセスがないか、といったアクセス履歴を長期保存し、必要に応じてユーザー操作のトレースや不正アクセスの監視を実現できるという。

 今回のVVAULT AUDIT 2.0では新たに、複数のサーバーを集約してログ管理する集約管理機能を搭載した。複数台のサーバーログを集約する場合、旧版では、各サーバーから管理サーバーに対してバッチ処理でデータ転送することが多く、対象サーバーが増加してデータ量が増えてくると、時間内に取り込み処理が終了しなかったり、複数サーバーにまたがった検索時に多大な負荷が掛かったり、といった問題があった。これに対して新版では、バッチ処理でなく、管理サーバーから要求された検索クエリを各サーバーが分散して処理する設計とすることで、1台の管理サーバーから数百台規模のログを透過的に検索できるようになった。

VVAULT AUDIT 2.0の集約機能

 また、今回より適用される新ライセンス体系「VVAULT AUDIT License 2.0」では、新たに中堅・大規模企業を想定したライセンス「VVAULT AUDIT Enterprise」を新設。集約管理機能に加えて、電話サポート「エクスプレスサポート」を付属させている。さらに、これまでサーバーでのみ動作していた管理ツールを「VA Viewer」として独立させ、システム管理者のPCから各サーバーに対するログ管理を可能にした。

 VVAULT AUDITの対応OSは、Windows Server 2008 R2以降と、Windows Storage Server 2008 R2以降。VA Viewerはこれらに加え、Windows 10/8.1/8/7で利用できる。

 価格(税別)は、「Professional」が年額5万円、「Enterprise」が年額20万円。このほか、OEM向けの「Professional OEM」と、商用版では無制限のデータベース保存期間が2週間に制限されている無料版「Basic」が用意されている。

 なおオレガでは今後、アクセス権違反などのセキュリティ検知機能、時系列データを利用した異常判定機能、ユーザー監査レポートなどを順次開発・追加する予定だ。

石井 一志