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Excel・地図連携・インメモリ――BIダッシュボード「MotionBoard」が大幅進化

代表取締役社長 CEOの内野弘幸氏

 ウイングアーク1st株式会社(以下、ウイングアーク)は、情報活用ダッシュボードの新版「MotionBoard Ver.5.0」を5月15日に発売する。価格は100万円(税別、5ユーザー)から。またクラウド事業へ本格参入し、「MotionBoard Cloud」ブランドを新設。第1弾として「プライベートDMP(Data Management Platform)」向けのサービスを6月上旬より開始するとした。

「MotionBoard Ver.5.0」を発表

 MotionBoardは、豊かなチャート表現により、企業システム内に蓄積された膨大な情報を可視化する情報活用ダッシュボード。さまざまなデータソースと連携し、現場で使える「セルフサービスBI」を実現する。

 新版では、データソース拡充、インメモリ対応、地図連携、チャート表現力の強化などを図った。細かいのも含めると500件以上の機能改善を行っているという。

使いやすいExcel連携

BI開発本部 統括部長の島澤甲氏

 データソース拡充では、新たにExcel、Amazon Redshift、Greenplum、Verticaに対応した。特筆すべきはExcel対応。Excel/CSVファイルを手動・自動(スケジュールやファイル更新タイミング)でインポートし、「データ入力・加工はExcelで、分析はMotionBoardで」という運用を実現する。

 「ファイル更新タイミング」で自動で差分をアップロードする機能を備えるため、活用例としては、「全国展開している各店舗の1日の売り上げをExcelに入力した途端に、自動で更新データがMotionBoardに反映され、リアルタイムの可視化が可能となる」(BI開発本部 統括部長の島澤甲氏)。

Excel連携。Excelファイルが更新されたら瞬時に同期を取り、MotionBoard上に取り込む。リアルタイムの可視化が可能となる

ワンクリックでインメモリ化

 インメモリ対応では、集計対象データをMotionBoardサーバーのメモリ上に取り込んで高速集計処理を実現するエンジンを独自開発した。分散サーバーによるクラスタ型のインメモリ環境をサポートするのが特長で、大規模環境にも対応する。

インメモリの速度デモ。「商用DB」と「インメモリ」で10億件の販売データを地域別にカウント。「インメモリ」では数秒で結果が返ってきたのに対し、「商用DB」は数十秒まても反応なし。「インメモリ」の方が50~70倍高速という

 「処理が速いだけでなく、簡単に使える点が特長。MotionBoardの特定のチャートが重くなったと感じた場合に、ワンクリックでそのチャートデータのみをメモリ上に移せる」(島澤氏)という。

 集計対象の全データ、部分データ、前回取り込み後の差分データのみのインメモリ化が可能で、一定期間を超えたインメモリデータを自動削除するなど、ユーザーの運用イメージに合わせた使い方が可能となる。

独自開発インメモリ技術
ボタン操作だけで特定チャートをインメモリ化

全世界の地図データを標準提供

 地図連携では、地図機能(GEOアイテム)で「位置」の可視化が可能に。地図データは標準搭載される。活用例として、住所もしくは緯度・経度を入力するだけで地図上に可視化できるほか、エリアやポイントを自由に設定できるエディタも標準搭載する。店舗名や企業独自のエリア名なども地図表現が可能だ。

 地図へのポイント表現は、ピンや値、ヒートマップなど8種類から自由に選択でき、物流などモノの流れも表現できる。

 地図データは自製。日本だけでなく世界中の詳細なデータが標準で提供される。

顧客の会員情報を元に地図上に表現
関東と関西エリアの昼と夜の売上の違いを地図で可視化
全世界に展開する支店の予算・売上・利益率の状況を地図で可視化
物の流れを可視化。これはウイングアーク本社(渋谷)から製品出荷先を示している

チャートのレイヤ表示が可能に

 チャート表現力の強化では、500種類以上のチャートやカラーのテンプレートを標準搭載。チャート作成のスピードアップが可能となった。新たな表現としては「ヒートマップ」「箱ひげ(ろうそく)」が追加されている。

 また、気温や来店客数、販売実績など、関連する複数のチャートを統合する「レイヤーチャート機能」を搭載。企業カルテやマスタ情報など明細情報の表現拡張として、レイアウトをイメージした「カード明細表機能」も搭載した。

物流チャートと人口統計
「レイヤーチャート機能」で重ね合わせて表示

クラウド事業にも本格参入

MotionBoard for DMPの概要

 併せて、クラウドサービスの新ブランド「MotionBoard Cloud」を立ち上げる。実は2013年より「MotionBoard for salesforce」を提供しているが、新たに「プライベートDMP」向けの「MotionBoard for DMP」を6月上旬より開始する。

 企業のマーケティング活動の最適化とROIの最大化を図るため、「プライベートDMP」に注目が集まる昨今だが、主要DMPベンダーと連携し、MotionBoardのダッシュボード機能を付与したソリューションとして提供する。

 インターネット広告をはじめとした各種メディアでの宣伝広告活動、顧客有料化のためのキャンペーン施策効果を、表現力豊かに可視化・分析し、マーケティング活動のPDCAサイクルをスムーズに、迅速な意思決定を支援する。

 クラウドサービスの特性を生かし、迅速かつ安価なサービスとして提供。価格は初期設定費が10万円(税別)、基本費用(10ユーザー)が10万円(税別)/月、追加費用(1ユーザー)が1万円(税別)/月。6月上旬の提供に先立ち、試用版を5月1日より提供する。

川島 弘之