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デル・テクノロジーズ、「Dell Pro Max with GB300」など「Dell AI Factory with NVIDIA」製品群を拡充

 米Dell Technologies(以下、デル・テクノロジーズ)は現地時間16日、「Dell AI Factory with NVIDIA」のアップデートを発表した。今回のアップデートにより、企業のAIのパイロット運用から実稼働への移行を支援するAIデータプラットフォーム、エンドツーエンドのAIインフラストラクチャー、およびAIソリューションとサービスポートフォリオを強化するとしている。

 AIの開発および自律型AIエージェントに向けては、「Dell Pro Max with GB10」および「Dell Pro Max with GB300」を提供する。同製品は、AIの構築と実行に特化して設計されたデスクトップ型AIスーパーコンピューターで、エージェンティックAIワークフローと自律型エージェントの開発に不可欠なコンピューティング能力、メモリ容量、および常時稼働の信頼性を提供する。「NVIDIA NemoClaw」と「NVIDIA OpenShell」により、データのセキュリティとプライバシーを保護するローカルAIを活用し、デスク上で安全かつ自律的で長時間稼働するエージェントを構築できる。

Dell Pro Max with GB300

 デル・テクノロジーズは、「NVIDIA GB300 Grace Blackwell Ultra Desktop Superchip」を搭載したデスクトップを初めてOEMとして出荷する。最大20ペタフロップス(PFLOPS)のFP4パフォーマンスと748GBのコヒーレントメモリを搭載し、1兆パラメータ規模の自律型AIエージェントの開発と展開を実現する。

 また、「Dell Pro Precision」ワークステーションにより、AI開発者とデータサイエンティストが必要とするパワーと拡張性を提供する。最大5つのNVIDIA RTX PRO Blackwell世代のデスクトップ向けGPUが搭載可能なタワー型をはじめ、NVIDIA RTX PRO Blackwell世代のノートPC向けGPUを搭載したモバイルワークステーションでは、より薄くてスマートなデザインでより高いパフォーマンスを発揮する。

 大規模なプロダクションAIに向けては、デル・テクノロジーズのフラッグシップとなる水冷サーバー「Dell PowerEdge XE9812」を提供する。同製品は、NVIDIA Vera Rubin NVL72プラットフォームを活用して大規模なリアルタイムトレーニングと推論を行う。また、「Dell PowerEdge XE9880L」「XE9882L」「XE9885L」は、NVIDIA HGX Rubin NVL8を搭載した水冷サーバーで、既存のデータセンターの設置面積や電力などの制約の中でも、検証済みのAIパフォーマンスを発揮できるように設計されている。

 データセンターのエンタープライズワークロードに向けた製品のうち、「Dell PowerEdge R770」「R7715」「R7725」は、新たなNVIDIA RTX PRO 4500 Blackwell Server Edition GPUを搭載するコンフィギュレーションにより、汎用インフラストラクチャーに容易にAIアクセラレーションを追加できる。「Dell PowerEdge R9822」「M9822」は、NVIDIA Vera CPUを初めて搭載し、要求の厳しいエンタープライズワークロードの選択肢を広げる。

 高性能ネットワーキングと新たなテクノロジー向け製品では、Vera Rubinベースのデル・テクノロジーズのプラットフォーム向けに、1.6Tbps、水冷式およびオプティクスを同梱したNVIDIA Spectrum-6イーサネットスイッチ「Dell PowerSwitch SN6000」シリーズを提供する。「Dell PowerSwitch SN5610」「SN2201」は、Cumulus Linuxやデル・テクノロジーズによるエンタープライズSONiCディストリビューションなど、ネットワークOSの選択肢が広がる。

 「NVIDIA Quantum-X800 InfiniBand Q3300-LD」は液冷式スイッチで、AIとクラウドネイティブのワークロードに高帯域幅のネットワーキングを実現する。「Dell Integrated Rack Scalable Systems(IRSS)」は、「Dell PowerSwitch」とNVIDIAの水冷スイッチを新たに統合し、AIインフラストラクチャーの電源と冷却をラックレベルで一元的に管理できるようになる。

 また、デル・テクノロジーズは、NVIDIAのAIインフラストラクチャーを搭載したPowerEdgeサーバーにおいて、NVIDIA NVQLinkおよびCUDA-Qを統合した最初のOEMとなると発表した。これにより、企業や研究機関は、量子コンピューティングとクラシックコンピューティングを組み合わせた新たなユースケースを探求できる。

 具体的には、量子プロセッシングユニット(QPU)の処理能力とNVIDIAアクセラレーテッドコンピューティングを組み合わせて、PowerEdgeサーバーの信頼できる基盤上で量子システムの制御とエラー修正を行うことが可能となり、これにより、高度な医薬品開発や材料科学のシミュレーションにおける成果の創出が加速されるとしている。