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交通、防災・防犯、エネルギー――日立システムズ、社会インフラ事業を強化

 株式会社日立システムズは11日、交通、防災・防犯、電力・ガス・水道などの社会インフラ事業を拡大するため、4月1日付けで「社会インフラ事業グループ」を設置する。

 近年、社会インフラへの投資が拡大している。新興国においては人口増加や経済発展などを背景に、大規模な都市開発やエネルギー、交通、水などの社会インフラに対する需要が向上。先進国においても、社会インフラの老朽化対策や、低酸素で持続可能な社会に向けてICTの活用が加速している。

 日立の情報・通信システム事業においては、ITの活用による社会インフラの高度化に向けた取組を推進。グループ内でスマート情報分野の一翼を担う日立システムズも、長年にわたり、交通機関、電力・ガス・水道などの事業者に対して、豊富な実績とノウハウを有するという。

社会インフラ事業を支える日立システムズの事業基盤

 今回、社会インフラ事業をさらに強化するため、「社会インフラ事業グループ」を新設。従業員約500名、売上高約200億円の組織としてスタートする。同部門では今後、交通社会ソリューション、防災・防犯ソリューション、エネルギーソリューションなどを自ら提供し、日立グループのサービス事業拡大に寄与する。

社会インフラ事業のイメージ図

 具体的に、官公庁・自治体に向けて「社会インフラ維持管理ソリューション」を4月から提供。交通社会ソリューションについては、鉄道・バスのダイヤや車両・乗務員運用計画を容易に作成できる「ハイパーダイヤ クラウド型ダイヤ作成システム」のほか、スマートデバイスや位置情報を活用し、各種データの蓄積・分析も支援するクラウドソリューションを提供している。今後は「ハイパーダイヤ」の海外輸出対応も積極的に進めるという。

 防災・防犯については、防災・防犯現場に対して迅速に情報を取得し的確に指示を出すソリューションを提供するほか、リアルタイムでの情報共有・映像配信、広域情報伝達、GPS・気象情報との連携をベースとした基盤システムや、電源・ネットワークなどの設備構築・工事も含めたワンストップサービスを提供する。

 太陽光発電所の運用や監視を支援するサービスやコンテナ型データセンターなどの提供も継続して行っていく。

川島 弘之