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三菱総研DCS、メインフレーム用バックアップ基盤にオラクルの仮想テープ装置を採用

 日本オラクル株式会社は5日、三菱総研DCS株式会社が、メインフレーム基盤を使った大量バッチ処理の高速化を目的として、日本オラクルの仮想テープライブラリ「StorageTek Virtual Storage Manager System(VSM) 5」と、外付けでディスク領域を拡張する筐体「StorageTek Virtual Library Extension(VLE)」を導入したと発表した。これによってバックアップ基盤を刷新している。

 三菱総研DCSでは、給与・人事サービス「PROSRV」を提供する上で中核となる「千葉情報センター」において、メインフレーム基盤を運用しており、バッチ処理で参照・更新されるデータは、日本オラクルのテープライブラリの最上位機種「StorageTek SL8500 Tape Library」で保管していた。またアクセス頻度が高く、処理時間の短縮を要求されるデータは、「VSM」のディスク領域に保存していたという。

 しかし、数年前からバッチ処理で扱うデータが増えた影響で、「VSM」上に1日程度しか常駐できないデータが存在することが判明し、これがバッチ処理性能の低下を招いていた。同社はこれを解決するため、「VSM」を当時の最新製品だった「VSM 5」に置き換えてディスク領域を増強し、約5日間分のデータを常駐できるように改善を図った。

 また「VLE」を新たに導入し、「VSM」からのデータアクセスを物理テープライブラリではなく、「VLE」のディスク領域で処理する構成を採用。さらに、ホストコンピュータと「VSM」の間の接続を、FC(ファイバチャネル)方式であるFICONに変更することで、高速化を図った。

 その結果、「VSM」に対するアクセス頻度が高いバッチジョブの処理時間が約60%短縮されたほか、「VSM」のディスク容量を5TBから18.25TBに増強したことで、データの常駐率が大幅に向上し、テープ装置から直接データを読み出すリコール処理の回数が減少。処理時間も80%以上短縮できたとのこと。

 なお三菱総研DCSは、今回刷新した仮想テープ基盤の技術を、さらに災害対策の仕組みにも適用する計画を進めている。現在は、「千葉情報センター」から離れた別のデータセンターにも「SL8500」を配置し、本番サイトの一部データを遠隔でバックアップしているが、このセンター内の「SL8500」を「VLE」に置き換え、「VLE」の筐体間データコピー機能を使って災害対策の仕組みを構築することを検討しているとした。

石井 一志