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2017年の国内インテグレーテッドシステム市場は2012年の5倍以上に成長~IDC Japan予測

国内インテグレーテッドシステム市場 構成要素別出荷額内訳の予測:2012年と2017年の比較(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は26日、国内インテグレーテッドシステム市場の予測を発表した。それによると2017年の同市場規模は、2012年の246億2000万円と比べて5倍以上の1387億1900万円、2012年~2017年の年間平均成長率(CAGR)は41.3%になるという。

 IDCでは、サーバー、ディスクストレージシステム、ネットワーク機器、システム管理ソフトの組み合わせを、ベンダーが認定した上で統合したシステムパッケージのことをインテグレーテッドシステムと定義しており、2013年4月時点でNEC、富士通、HP、デル、IBM、日立から20種類以上の製品が提供されている。

 現在、この分野の製品は企業の共通IT基盤向けプラットフォームとしての導入が期待されており、「導入容易性」「導入工程の短縮」「システムの安定稼働」「ワンストップサービス」といったメリットがあるという。

 一方でユーザー調査(回答数307、複数回答)の結果を見ると、インテグレーテッドシステムに移行する上での課題として「ITスタッフのスキル不足」「コスト/ROI改善効果が不透明」の2項目を指摘する回答者が、それぞれ52.1%、46.6%と突出して多くなっているとのこと。ただし、よくインテグレーテッドシステムの危険性として言及されるベンダーロックインについては、導入の課題(阻害要因)としてとらえている回答者が14.3%にとどまっており、必ずしも多くはない状況が見られる。

 なお、インテグレーテッドシステムの構成要素別の比率を見ると、2017年には、サーバーが37.5%、ストレージが22.3%、ネットワーク機器が2.9%、ソフトウェアが37.3%となる見込み。各分野個別のCAGR(2012年~2017年)が最も高いのはソフトウェアの45.4%で、次いでストレージが42.6%、ネットワーク機器が40.9%、サーバーが37.3%と予測されている。

石井 一志