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複雑な仮想環境にも対応、アイビーシーがシステム性能監視の新製品

 アイビーシー株式会社は18日、システム性能監視アプライアンスの新製品「System Answer G2 RAID Appliance」を発売した。主に中小・中堅企業や自治体などの公共分野、各種学校や研究機関などの文教分野を対象に販売。5月中旬より出荷する。

 システム性能監視に必要な機能をサーバーにあらかじめ組み込んで提供する専用アプライアンス。監視対象の機器(ホスト)数は100~200台で、監視項目数を従来製品の3倍となる最大3万項目に増やした。

 マルチベンダー環境のシステム性能情報の取得と可視化を、ネットワークの接続とマウス操作による簡単な設定で実現。1分単位という短い間隔で各機器の詳細な性能情報を取得して、障害の予兆をきめ細かく検出する。

 最大の特長は、ネットワーク管理の標準プロトコルであるSNMPで監視を行う際に参照する機器の管理情報データ(MIB)をテンプレート化し、製品にあらかじめ実装している点。汎用的な標準MIBだけでなく、ネットワーク機器、サーバー機器、ファシリティ機器、オフィス機器などにメーカーが独自に拡張したプライベートMIBを合わせ、78メーカー・2300項目以上のMIBをテンプレート化している。これにより、特別なデータ解析や検証のためにスキルや時間を要することなく、Webブラウザとマウス操作のみで機器の性能情報を取得できるとしている。

 仮想化システムの性能監視を行う「Hypervisor監視機能オプション」も用意される。VMware vSphereで構築された仮想化システムの性能監視に対応。ダッシュボード画面から膨大な数のゲストOSの使用率を物理サーバーと同じ目線で監視できる。CPUやメモリの使用率はvCenter単位、データセンター単位、クラスタ単位、物理サーバー単位、仮想サーバー単位で表示する。物理サーバーと仮想サーバーには、ディスクI/Oを含め約270項目の情報が取得できるテンプレートを実装。複雑で監視対象が増大した仮想化システムにおいても、障害検知の精度を高められるという。

 価格は最小構成(100ホスト/1万項目)で145万円(税別、初年度ライセンス料込み)。

(川島 弘之)