リコージャパン、中堅中小のビジネスコミュニケーションを支援するクラウドサービス


 リコージャパン株式会社は12日、中堅中小企業のビジネスコミュニケーションを支援するクラウドサービス「リコービジネスインターネットサービス」を発売した。サービス開始時期は2013年1月末を予定。3年間で2000社への販売を目指す。

 同社は「クラウドドキュメントサービス」「クラウドコミュニケーションサービス」「ワンストップクラウドサービス」の3つの領域でクラウドビジネスに取り組んでいる。今回の新サービスは「クラウドコミュニケーションサービス」に位置づけられるもので、シスコとの協業により実現した。

 PBX機能やユニファイドコミュニケーション(UC)を実現するためのアプリをクラウドサービスとして提供し、閉域網(IP-VPN)やシスコ製ボイスゲートウェイ/IPフォン、各社のスマートフォンやタブレット端末、さらに運用管理の支援サービスまでワンストップに提供する。

 PBX機能やUCを実現するアプリとして、シスコの「Cisco Unified Communication Manager」を採用し、NTT Comのデータセンターからクラウドサービスとして提供。これにより、拠点ごとのPBXが不要となり、運用コストを削減するほか、移転時のPBX移設の手間を省ける。電話回線とLANもIPネットワークに統合するため、オフィスのレイアウト変更に伴う電話回線の変更工事も不要に。

 加えて、リコーグループの運用・保守サービス会社であるリコーテクノシステムズがヘルプデスクサービスや遠隔監視、全国384拠点の専門技術者によるオンサイト保守を提供する。

 実際のユーザビリティとしては、どこにいても自分のオフィスにいるような“ロケーションフリーオフィス”を実現。Web電話帳と「Cisco Unified Communication Manager」を連携させ、コールバック発信機能を使用することで、外出先でも会社の電話番号で発着信できる。固定電話-携帯電話間の定額サービスを利用する場合は、携帯電話から発信しても会社の固定電話料金のみで通話できるため、携帯電話の通話料金を削減できる。

 Web電話帳はクラウドで提供。端末に個人情報が残らないため、紛失時も安心だ。コミュニケーションしたい相手を検索したり、相手のプレゼンスを確認した上で、内線/外線電話やメール、チャット、Web会議などが利用可能となる。

 また、オフィスのレイアウトフリーにも対応。座った席の電話機にログインすれば、自分の内線/外線番号の電話機として使用できる。同一の番号で自席の電話と携帯電話やスマートフォンを同時に呼び出せるため、電話の取り次ぎ対応の手間や時間も削減可能という。

 価格例としては、拠点数3、従業員数250名、IP電話機150台、CUCMアドバンスを利用の場合、初期費用が600万円から、月額費用が55万円から。

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(川島 弘之)
2012/11/12 12:08