米Oracle、I/O仮想化製品を手がける米Xsigoを買収へ


 米Oracleは30日(米国時間)、I/O仮想化製品を提供する米Xsigo Systems(以下、Xsigo)の買収で同社と合意したと発表した。条件は明らかにされていない。

 Xsigoは、サーバーのI/O(データの入出力)を集約し、I/Oリソースの仮想化を実現する専用ハードウェアのI/O仮想化コントローラなどを提供するベンチャー企業。製品はすでに、British Telecom、eBay、ソフトバンク、Verizonといった大手企業を含む数百の企業で採用されている。

 基幹製品となるI/O仮想化コントローラでは、本来はサーバー個々に接続するネットワークケーブル、FCケーブルをアプライアンス側に接続し、サーバーとアプライアンスの間を広帯域のInfiniBandやEthernet一本にまとめる仕組みによって、配線をシンプルにすることが可能。また、導入後のシステム増設や変更は、管理ツールによって容易に操作することができ、システムを停止させずにネットワーク構成を変更したり拡張したりできる点も特徴だ。

 さらに2011年には、I/O仮想化コントローラに接続したリソースをPVI(Private Virtual Interconnect)と呼ばれる仮想Ethernetリンクで接続し、仮想的なファブリックを構築する「Server Fabric」技術を投入。I/O統合環境において独立した仮想Ethernet環境を構築できるようにしている。

 Oracleでは、こうしたI/O・ネットワーク仮想化に関するXsigoの技術と自社のOracle VMを組み合わせ、クラウド環境での仮想化技術提供を強化する考えだ。

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