IDCフロンティアのクラウドサービスがRightScale Platformと連携


 株式会社IDCフロンティアは22日、クラウド管理ソリューションベンダーの米RightScaleのクラウド統合運用管理ツール「RightScale Cloud Management Platform」(以下、RightScale Platform)と、自社のセルフポータル型のクラウドコンピューティングサービス(旧称:NOAH 以下、セルフポータル型クラウド)を連携させると発表した。すでに2月15日より試験サービスとして提供されていたが、3月23日より正式サービスとして提供が開始される。

 RightScale Platformは、各種クラウドサービスを統合管理するためのツール。パブリック/プライベートクラウドを問わない運用・管理が可能なほか、事業者をまたがったパブリッククラウドの管理にも対応する。すでに、数千ユーザーがRightScale Platform経由で370万台以上のサーバーを稼働させているとのことで、OS/Webサーバー/データベース/プログラミング言語が設定されたテンプレート群から、容易にインフラを構築・運用可能という。

 なお、IDCフロンティアのセルフポータル型クラウドは、日本のインフラ提供事業者としては初めてRightScaleに採用され、RightScale Platformへサービス提供されるとのこと。これによって海外のユーザーは、日本国内でのサービス展開を図る際、プラットフォームとしてセルフポータル型クラウドを採用でき、一方、国内のユーザーは欧米・アジア各国のクラウドサービスと一括したITインフラの管理が可能になる。

 セルフポータル型クラウドでは、サーバーの一般的な構成であるLAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)のみならず、TomcatやRailsなどのアプリケーション、ロードバランサーなど、用途に応じたOS/アプリケーションと、その設定情報をあらかじめ組み込んだクラウドサービス用のテンプレートを提供。これを利用することで、同一設定のサーバーをRightScale Platform上から素早く立ち上げられ、インフラ構築の工数削減に寄与するとした。

 この専用テンプレートは、APIで操作が行えるRightScriptも含めたServerTemplateとして10種類提供され、今後も追加される予定。さらに、これらのテンプレート群はユーザー側で独自にカスタマイズ・登録できるのみならず、ほかの利用者への公開し、MultiCloud Marketplaceで共有することもできる。

 また4月からは、国内向けにRightScale Platformとセルフポータル型クラウドをパッケージングして提供し、円建て決済や日本語のサポート、一定範囲内の利用なら定額となる料金体系を提供する。これにより、ITインフラの設計から運用フェーズまでの工数とランニングコストが大幅に削減されるとのことだ。

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