SAPジャパン、中小企業向けのERPパッケージ「SAP Business One」最新版
SAPジャパン株式会社は22日、中小企業向けに提供するERPパッケージの最新版「SAP Business One 8.82」を提供開始すると発表した。最新版では、包括契約やマーケティングキャンペーン管理の機能が追加された。
「SAP Business One」は、財務会計、販売・仕入・購買・在庫管理、顧客管理、営業支援保守サービスなど基幹業務をオールインワンで統合して管理できるERPパッケージ。40カ国の言語、各国の通貨や商習慣にも対応しているため、中小企業の海外ビジネス展開の際にもそのまま利用できる。
最新版の8.82では、マスターデータクリーンアップや包括契約、キャンペーン管理機能を新たに追加。
マスターデータクリーンアップ機能では、ウィザード形式のクリーンアップ画面を使用して、不要になったアイテム、取引先、G/L勘定、プロジェクト、利益センター、配賦規則などのマスターデータを消去できる。消去の実行前に、ビジネスロジックの整合性が保たれることをシステム側で自動的に確認、人為的な消去ミスを回避する機能も備える。
包括契約機能では、取引先との長期販売契約、または購買契約を管理するための包括契約機能を追加。包括契約で定義された契約期間や特別価格は、販売・購買の受発注時に自動的に反映され、包括契約の達成率を随時確認できる。予想収益予測、資材所要量計画にも包括契約の内容を反映させることもできる。
キャンペーン管理機能は、マーケティングイベント情報の登録、更新および分析の機能を新たに追加。キャンペーンの実施状況やレスポンス率の管理、またキャンペーンから生成された案件を直接、販売案件・リードとしてシステムに登録することができる。
SAPジャパンでは、パートナー企業における「SAP Business One」のデモセンターとなる「SAP Business Oneソリューションセンター」の設立推進など、パートナー企業との販売を積極的に実施していくとしている。また、グローバル市場ですでに提供開始されているSAP Business One OnDemandソリューションやSAP HANAで強化されたSAP Business One用のアナリティクスソリューションについても、今後日本市場への投入を予定している。