IaaS型サービス「BIGLOBEクラウドホスティング」が機能強化、Oracle DB向け環境やイメージ共有機能を提供


 NECビッグローブ株式会社(以下、BIGLOBE)は14日、IaaS型パブリッククラウド「BIGLOBEクラウドホスティング」の機能強化を発表した。自社システムのクラウド移行を容易にする機能を、3月15日より順次提供開始する。

 まず、ライセンス違反にならずにOracle Databaseをクラウド上で使える機能が追加された。Oracle Databaseは企業システム上で利用される機会が多いものの、クラウド環境で利用しようとライセンス契約に違反していしまう可能性があり、クラウド環境への移行をあきらめたり、ほかのデータベースを利用したりするケースがあったという。

 今回、BIGLOBEクラウドホスティングでは、ライセンス契約に準拠したままでクラウドでの利用を可能にする「ベースモデル(Oracle用)」環境を用意し、クラウドへのシステム移行を検討する企業が、所有するOracle Databaseライセンスを持ち込んでそのまま利用できるようにした。

 利用料金はサーバーごとに月額1万7850円からで、OS環境はRed Hat Enterprise Linux、あるいはWindows Server 2008 R2が利用できる。

 さらに、コントロールパネルを用いて、BIGLOBEクラウドホスティングのユーザー間でサーバーイメージを共有できる「イメージ共有」機能を提供。複数の部署が異なるIDを使っている場合でも、同じイメージを共有してクラウド環境を展開しやすくなるほか、SI事業者が顧客企業へ環境を引き渡す場合にも活用できるとした。利用料金は無料だが、イメージ共有元のIDにはサーバーイメージの保管料がかかる。

 また、コントロールパネルからオンデマンドに設定できる、ハイパーバイザー組み込み型のファイアウォール機能も提供される。利用料金は、月額4725円/サーバー、あるいは従量課金で11円/サーバー(グループ10件、ルール40件、ログ1万件の場合)。

 これらの機能は、いずれも3月15日より提供を開始する。

 このほか4月末以降には、自社システム上に構築したVMwareの仮想サーバー環境をクラウド上へ持ち込める「イメージ持込」機能の追加を予定する。この機能を利用すると、インストールされたソフトウェアやサーバーの設定情報などを含めて、既存の仮想サーバー環境をクラウド上へ容易に移行できるようになるため、あらためてインストール、設定作業を行う手間が省け、クラウドへの移行時間を大幅に短縮できるとしている。

 BIGLOBEでは、今後も機能強化や販売拡大を図り、2013年度末で累計3000社への導入と、関連サービスを含めて80億円の売り上げを目指すとのことだ。

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