CTC、クラウド環境を利用した災害対策サービス「TechnoCUVIC DRサービス」
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は14日、仮想化ホスティングサービス「TechnoCUVIC」のメニューに、災害対策(ディザスタリカバリ:DR)用のITインフラをクラウドで提供する「TechnoCUVIC DRサービス」を追加すると発表した。4月より提供開始する。
「TechnoCUVIC DRサービス」は、従来は企業ごとに提供してきたDRシステムの構築サービスを標準化したもの。多数の顧客が仮想化技術で設備を共有するパブリッククラウドを利用するため、個別にシステム構築を行うよりも安価で高信頼性・高可用性が実現できるという。また、CTCが関東圏、関西圏に保有する複数のデータセンターを連携させ、遠隔でリアルタイムなサイト冗長や負荷分散を行うことも可能とした。
具体的には、3つのラインアップを用意する。
1つ目の「TechnoCUVIC DRバックアップ」は、TechnoCUVICを利用するユーザー企業の資産(アプリケーションデータ/仮想マシンデータ)の遠隔サイトへのバックアップを提供。災害時には、バックアップされたデータを使ってシステムを復旧し、サービスを継続できる。価格は、初期費用が35万円、月額費用が2万5000円から。
2つ目の「TechnoCUVIC DC間ネットワーク」では、CTCのデータセンター間をつなぐ広帯域なセンター間ネットワーク基盤を利用し、TechnoCUVICのユーザー企業に共有タイプのセンター間接続を提供する。これを利用することで、関東圏と関西圏にあるTechnoCUVIC上のシステムを、インターネットを介さずセキュアに接続し、大規模かつ高可用性を持ったマルチセンターシステムを構築できるようになるとした。価格は、100Mbpsの帯域で1拠点を共有する場合、初期費用が14万8000円、月額費用が7万円。
最後の「TechnoCUVIC 広域負荷分散」は、マルチセンターでの負荷分散と冗長化を実現する、広域負荷分散サービスを提供するもの。複数のセンターを利用した大規模なコンテンツ配信システムや、災害時にもアクセス集中での停止が許されないシステムなどでの利用を想定している。価格は、完全修飾ドメイン1つあたり、初期費用9万円、月額費用4万5000円。
なおCTCではこれらのサービスについて、3年間で2億円の売り上げを目標としている。