NTTファシリティーズ、風力発電を利用したデータセンターの実証実験へ


 株式会社NTTファシリティーズは21日、青森県六ヶ所村(むつ小川原開発地区)にて、日本初となる風力発電を利用したコンテナ型データセンターの実証実験を2012年1月から行うと発表した。

 同地区は、日本最大級の風力発電施設が展開され、なおかつ外気冷房システムに適した冷涼な気候であることから、再生可能エネルギーを活用した超低炭素型データセンター構築の有力な候補地であるという。

実証場所

 実証実験は、同地区にコンテナ型データセンターを構築し、(1)風力発電由来の電力利用に関する技術検証、ならびに高電圧直流給電システムとの連携技術検証、(2)直接外気冷房に関する運用技術検証を目的に、2012年1月から2013年3月まで実施する。

 (1)では、風力発電による電力を適切にデータセンターで活用するために必要なシステム構成や運用ノウハウを検討・検証する。風力発電はその性質から出力電力が変動する一方、データセンターには比較的安定した電力供給が求められる。相反する2つの条件をマッチさせるのが狙いとなる。

 (2)では、夏季高温時・冬季低温時の年間を通した直接外気冷房運用の検証・評価を行う。これにより、同社が提供してきた間接外気冷房方式による高効率空調システム、直接外気冷房システムにおいて、さらなる効率化を図る。また、外気冷房方式の採用のみならず、ICT機器と空調装置などの連携制御も含め、データセンター全体の効率化に向けた検証も実施する。

実証概要

 今後の予定としては、データセンターの環境負荷抑制、省エネ化、低コスト化に向けた多角的な開発・検討・ソリューション展開を、実証実験より得た技術・ノウハウにより加速させ、再生可能エネルギーなどを最大限に活用した環境配慮型データセンターの構築ソリューションを提供する方針。

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