ネットワールド、クラウドOSの機能を網羅した「Nimbula Director」新版


 株式会社ネットワールドは、IaaS基盤構築・管理を容易にするクラウドOS最新版「Nimbula Director Ver1.5」を27日より提供する。前版と同様に、機能制限なく40コアまで無償で提供されるので、評価や本番環境のスモールスタートを手軽に始められる。

 Nimbula Directorは、Amazon EC2のグランドデザイン・開発を手がけた主要メンバーで設立された米Nimbulaの製品。Amazon EC2のような環境を企業インフラ上にも簡単に構築できる。

 特長は、管理ノードの単一障害点を排除するフェールオーバーアルゴリズムのアーキテクチャ、ホストOS・ハイパーバイザー・Nimbulaソフトの一括自動インストールと自動展開機能、強力なネットワークセキュリティと権限管理機能、パブリッククラウド連携機能など。

 新版では「外部ストレージ連携機能」「NAT機能」「マルチサイト管理機能」など、Amazon Web Serviceの「EBS」「Elastic IP」「Region」に相当する新機能を搭載した。

 外部ストレージ連携機能「Persistent Disk」では、Nimbula Directorで外部NFSストレージ上にデータを保存し、インスタンスからはブロックストレージとして利用できる。

 これにより、AWSストレージタイプの“Ephemeral disk”に相当する「Ephemeral disk」、“Amazon S3”に相当する「Template storage」、“Amazon EBS”に相当する「Persistent disk」と、3タイプのストレージ機能がそろったことになる。

 NAT機能では、各インスタンスに対して、事前に定義したIPアドレスプールからアドレスを払い出してNATを有効にする。これにより、NAT用IPアドレスの割当先を変更するだけで、ユーザーからのアクセス先を制御でき、障害時の復旧も、待機サーバーを起動してNAT設定を変更するだけで可能となる。

 マルチサイト管理機能では、地理的に離れた他地域のサイト間で管理情報を共有できる。これにより、単一のコンソールから異なるサイトへのインスタント起動が可能となり、起動する物理ノード、クラスタ、サイトも選択できるため、ビジネス継続に効果的という。

 ネットワールドでは、5月にNimbulaと国内販売契約を締結した後、シスコ、ネットアップなどと協業を拡大しているが、今回の新版でクラウドOSとしての必要機能が網羅されたことから、国内の顧客や事業者への支援・共同提案を積極化する考え。

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