米HPと米Microsoft、大規模向けDWH製品など企業向けアプライアンス4製品を発表


 米Hewlett-Packard(以下、HP)と米Microsoftは1月18日(米国時間)、4種類の企業向けアプライアンスサーバーを発表した。

 新たに提供されるのは、セルフサービスBI(ビジネスインテリジェンス)ソリューション「HP Business Decision Appliance」、Exchange Server向けのプラットフォーム「HP E5000 Messaging System」、データウェアハウス(DWH)アプライアンス「HP Enterprise Data Warehouse Appliance」「HP Business Data Warehouse Appliance」の4製品。いずれも、ハードウェアとソフトウェアをセットにして提供するほか、3年間の24×7サポート(ハードウェア、ソフトウェア)が付属する。またHP Enterprise Data Warehouse Applianceには、サイト評価、インストールとスタートアップも提供されるとしている。

 新製品のうちHP Business Decision Applianceは、ビジネスユーザーの分析と意志決定を支援する、セルフサービスBIアプライアンス。SQL Server 2008 R2とSharePoint 2010 がインストール、最適化されており、容易な設置が可能という。販売は同日より開始されており、価格は2万8000ドル未満。ただし、SQL ServerやSharePointの価格は含まれていない。

 2つ目のHP E5000 Messaging Systemは、Exchange Server 2010に最適化されたメッセージングアプライアンス。価格は3万6000ドルからで、Exchange Serverの価格は含まれていない。提供開始は3月を予定する。

 DWHアプライアンスの2製品、HP Enterprise Data Warehouse ApplianceとHP Business Data Warehouse Applianceは、SQL Server 2008 R2の最上位製品として発表されていた「SQL Server 2008 R2 Parallel Data Warehouse」(以下、SQL Server 2008 R2 PDW)を搭載したアプライアンス。

 SQL Server 2008 R2 PDWは、Microsoftが買収したDATAllegroの技術を利用し、DWH処理を超高速に行えるようにするもので、コンピュートノードを並列動作させる超大規模並列処理(MPP)アーキテクチャを採用。数百TBクラスの大容量データについても、効率的な処理を行えると説明されている。

 DWHアプライアンス2製品のうちHP Enterprise Data Warehouse Applianceが大企業向けの製品となり、価格は200万ドル未満(SQL Server 2008 R2 PDWのライセンスは別途必要)。販売はすでに開始されている。一方のHP Business Data Warehouse Applianceは、それよりも小さな規模向けに提供され、6月の発売を予定しているとのこと。

 なおDWHアプライアンス分野において、HPは以前、米Oracleと共同で「Oracle Exadata」ファミリを提供していたが、ExadataはVersion 2から米Sunのハードウェアに変更されてしまったという経緯がある。

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