2009年のストレージサービス市場は1936億円弱で4.5%減~IDC Japan調べ

プライベートクラウドなど需要喚起に期待


2005年~2014年 国内ストレージサービス市場 売上実績および予測(出典:IDC Japan)

 IDC Japan株式会社は18日、国内ストレージサービス市場動向・予測を発表した。2009年の国内ストレージサービス売上は1935億7100万円で、前年比4.5%の減少。2009年から2014年までの年間平均成長率は1.0%で、2014年の市場規模は2031億円に達すると予測している。

 ストレージに関するコンサルティング、導入/構築サービス、管理・運用サービス、保守サービスなどのサービス市場調査。

 2009年は前年比4.5%の減少。IDC Japanでは、その原因を「ストレージシステムの構築案件が減少する中で、顧客の支出をサービスに振り向ける機会そのものが失われた状態」と分析。特に、導入/構築サービスの売上は、ディスクアレイ製品の大幅な売上低下の影響を受け、国内売上は前年比14.7%減まで落ち込んだ。

 また、2008年までは不況の中でも堅調だった保守サービスも、「運用コスト削減の姿勢が強まったことで、契約延長の際の値上げが厳しくなった」という。

 一方、例外的に成長したサービスとしては、データ移行サービスが挙げられる。「ユーザーの保有データの増加、無停止での移行作業への要求などが促進要因となっている」。

 今後は、サーバー仮想化やプライベートクラウドの発展がユーザー企業のストレージインフラ再構築を促し、長期にわたってストレージサービス需要を生み出すと予測。「ストレージ構築/統合/増設の案件減少は一時的な傾向であり、今後はストレージ運用の効率化のみならず、仮想化技術を利用したインフラ統合の大規模化、ビジネスのリアルタイム性強化など、ストレージサービスの提供機会が増える要因は多い」と分析している。

関連情報