NTTファシリティーズ、空調気流を制御する「アイルキャッピング」低価格版
株式会社NTTファシリティーズは30日、データセンター向け空調ソリューション「ACORDIS(アコーディス)」の新ラインアップとして、空調気流制御製品「アイルキャッピング」の低価格モデル「同 Lite」を発表した。
アイルキャッピングは、ラック列間の通路を壁や屋根で区画し、IT装置への吸気(低温)と排気(高温)を物理的に分離して効率的な空調環境を実現する気流制御技術。NTTファシリティーズでは、2008年12月よりアイルキャッピングの販売を開始し、ヘッドキャップ工法、サイドキャップ工法といったラインアップを順次提供してきたが、多様化するニーズに応えるため、今回、従来製品から省エネ性能はそのままに価格を抑えた「Liteタイプ」を発売した。
ヘッドキャップ・パネル工法 | ヘッドキャップ・ロール工法 | サイドキャップ・タペストリ工法 |
Liteタイプでは、価格を1/2~1/3に抑えている。その方法としては、「従来のアイルキャッピングでは、震度6強の地震が発生した際、耐震ビルの上層階に設置していても主要構造に破断などが生じない仕様となっていた。しかし、より地震の影響を受けにくい建物では製品自体の耐震性能を低く設定できることから、Liteタイプでは改めて適用領域とそれに最適な耐震性能を設定し、部材を簡素化することで低価格化した」という。
具体的に適用領域としては、「免震・制震ビル」「耐震ビルの中央階以下」と説明した。
一方で、定常状態の気流制御性能、および空調停止時における温度上昇抑制効果については、従来品と同等の温度環境維持性能を実現。併せて、より柔軟な設置を可能とし、軽量でラックへの負荷が小さい「ヘッドキャップ・パネル工法」、ロールスクリーンを応用した「ヘッドキャップ・ロール工法」、天井面からラック上面までをシートで囲う「サイドキャップ・タペストリ工法」の3種類をラインアップ。よりニーズや状況に応じた導入を実現している。
なお、アイルキャッピングLiteは、日東工業とニチベイと共同開発し、NTTファシリティーズが製造。8月2日より設計・施工・販売を開始する。