「社団法人クラウド利用促進機構」が設立、AWS教育事業から開始


 クラウドコンピューティングの利用促進を目的とした社団法人クラウド利用促進機構が16日、設立された。

 日本におけるクラウド利用を促進する団体。背景として「世界では、GoogleやAmazonなどを中心にクラウドの活用が始まっているが、日本は遅れをとっている。海外の技術を吸収することで日本の産業を活性化し、従来の取り組みをイノベーションしていく必要がある。そのためには、海外の良いものと日本の良いものをどのように融合していくかが重要」と考え、「日本におけるクラウドの健全な利用と発展をうながし、その活用シーンを広げるための活動を目的とする」としている。

 主な事業内容は、(1)クラウドの利用と普及促進、啓発活動、(2)クラウドにかかわる教育、導入支援活動、(3)クラウドにかかわる相談、コンサルティング活動の3点。

 このうち、パブリッククラウドサービスのパイオニアでもある「Amazon Web Service(以下、AWS)」の普及・啓発のため、「StartEC2」教育事業を先行開始する。同事業では、企業に講師を派遣してAWSに関する教育を実施。AWSの利用促進を目的とし、クラウドの概要からAWSの具体的な利用方法まで広く網羅し、AWSを一度も利用したことがない人でも短期間に学習・習得できる内容だとしている。

 具体的な講習内容は、3日間「徹底理解プラン」の場合、(1)クラウド概説、(2)AWS概説、(3)AWSアカウント登録方法説明、(4)イメージ・インスタンス利用方法説明、(5)インスタンスの起動停止・ログイン方法説明、(6)Windowsインスタンスの使い方、(7)Amazon S3&CDN機能説明、(8)Amazon VPC説明、(9)Elastic Load Balancer&AutoScaling説明、(10)Eucalyptus概説・利用方法説明など。

 今回、StartEC2事業を開始するに伴い、7月30日に「AWSハンズオンセミナー」も実施する。さらに今後はAWSに限らず、Google App EngineやMicrosoft Windows Azureのほか、国内の各種クラウドサービスにも対象を広げる方針。

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(川島 弘之)
2010/7/20 17:21