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日立、駅業務を支援する複数のアプリを一つに統合する「駅業務アプリケーションスイート」を提供
2026年7月3日 10:00
株式会社日立製作所(以下、日立)は1日、鉄道事業者向けに、駅係員や乗務員の多様な業務をデジタルで支援する複数の機能を一つに集約した「駅業務アプリケーションスイート(以下、駅スイート)」を提供開始した。
駅スイートは、駅係員や乗務員、司令員が日々行っている案内、連絡、作業管理などの業務を支援する複数のアプリケーションを、スマートデバイスとWebアプリで統合的に提供するSaaS型アプリ。複数の業務を一つにまとめるプラットフォーム(スーパーアプリ)と、その上で動作する専用機能(ミニアプリ)の仕組みにより、分散しがちな業務支援機能を一つの画面に集約し、必要な機能や情報へ即座にアクセスできる環境を実現することで、現場業務の負荷軽減と駅運営全体の効率化、利用者サービスの向上に貢献する。
日立は駅スイートを、データドリブンなモビリティソリューションを提供し、交通インフラとサービスの最適化を実現する「HMAX Mobility」を構成するソリューションの一つとして展開する。
また、駅スイートは、相模鉄道株式会社の協力のもと、2025年度に実施した実証実験を通じて、その有効性や業務への適合性を確認し、サービス化した。実証では、作業ダイヤ管理や巡回管理などの機能を活用し、駅における日常業務の整理やアプリケーション活用上の課題を明らかにすることで、より現場業務に即した機能設計につなげたとしている。今後、2026年度7月中に相模鉄道の全駅への適用を目指し、検討を進めている。
日立はこれまでも、移動制約者案内業務支援サービスやAI係員ソリューションなどの提供を通じ、駅係員の業務負荷軽減とサービス品質向上を支援してきた。これらの取り組みで培った現場運用に関する知見・ノウハウを生かし、現場の駅係員・乗務員と管理職双方の視点から駅業務のさらなる効率化・高度化を支援するサービスとして、駅スイートを開発した。
駅スイートは、コミュニケーション支援や作業ダイヤ管理、巡回・点呼管理など、駅係員のさまざまな業務を一つのアプリに集約する。従来は業務ごとに分かれていた情報や連絡を集約することで、駅係員は「その日やるべきこと」や「いま優先すべき対応」を、一つの画面上で把握できる。これにより、急な連絡や突発的な作業が発生した場合でも、重要な情報を見落とすことなく、画面の案内に沿って次の行動に移れる。
また、通知から関連する業務画面を直接開いて作業を開始できるため、現場での判断や対応を妨げることなく、スムーズな業務遂行を支援する。
管理職向けのWebアプリでは、現場で利用する業務支援機能の設定や利用状況を一元的に管理できる。現場で行われた作業内容は記録として残り、複数の駅における業務の進捗や実施状況をリアルタイムで確認できる。
これにより、駅ごとの業務状況を把握しやすくなるほか、駅係員と司令員の間で同じ情報を共有しながら状況を確認できるようになり、業務の抜けや遅れに早期に気づける。現場で蓄積された業務ノウハウを共有し、日々の運営に生かすことで、業務の標準化や品質の安定化を支援する。
駅スイートは、業務の入り口となるスーパーアプリと、個々の業務を支援するミニアプリで構成されている。導入時に全ての機能をそろえる必要はなく、業務内容や課題に応じてミニアプリを段階的に追加することで、業務支援の範囲を柔軟に拡張できる。
また、SaaS型アプリとして提供されるため、専用サーバーの構築は不要で、導入・運用の負荷を抑えながら、現場の変化に合わせた継続的な業務改善を実現する。
日立は今後、鉄道事業者への導入を拡大するとともに、現場での活用を通じて得られる知見を生かし、駅業務を支援する機能の拡充を継続していく。さらに、SaaS提供事業者として日立が持つノウハウやネットワークを生かし、将来的には鉄道業界にとどまらず、電力、航空、公共分野など他業種への展開も視野に入れ、現場業務全体の高度化と持続的な運営を支えるサービスの実現を目指すとしている。

