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IIJ、企業・組織横断のデータ連携空間「データスペース」を活用した通信事業者間データ流通の実現性を確認
2026年4月20日 14:34
株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は17日、企業や組織を越えたデータ連携を安全かつ効率的に実現する「データスペース」技術を用い、通信事業者が保有する設備情報などデータの事業者間流通の実現可能性について、4月に検証を行ったと発表した。
検証は、データ活用により価値を創出し、高度な社会課題を解決する「データ駆動社会」を想定した取り組みの一環として行った。将来的なサイバーレジリエンス強化に向けた通信事業者間のデータ連携という実装ケースの想定に基づき、データスペース技術と、IIJのデータ連携サービス「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」を用いて、企業や組織を横断したデータ流通の実現可能性や有効性を検証した。
国境や分野を越えてデータを連携できる仕組みを整備し、多種多様で信頼性の高い豊富なデータを活用することで新しいサービスの創出や既存サービスの高度化を目指す「データスペース」が注目を集めている。日本では経済産業省が主導し、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が「ウラノス・エコシステム」として、標準アーキテクチャの整備を進めている。
IIJは、データスペースの社会実装例の一つとして、高度化するサイバー脅威に対して通信事業者間で設備情報やアラート情報を共有・連携することでサイバーレジリエンス強化を図るケースを想定し、データスペース技術に、高度なデータ加工・変換機能を有する「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」を組み合わせ、企業や組織を横断したデータ流通が安全かつ効率的に実施できるかを検証した。
通信事業者やITサービス事業者が保有する設備情報やアラート情報などのデータを対象に、データスペースを活用して、事業者間でのデータ流通の実現性および有効性を検証した。
検証にあたっては、ウラノス・エコシステムの標準アーキテクチャである「ODS-RAM(Open Data Space Reference Architecture Model)」に準拠したデータスペース技術として、NTTデータ提供の「X-Curia」を利用した。IIJが提供するデータ連携プラットフォームである「IIJクラウドデータプラットフォームサービス」に対し、ODS-RAMへの接続機能を実装した。
検証では、通信事業者のデータ連携要件(セキュリティ要件を含む)に照らして、データスペースの各機能コンポーネントの充足性を確認し、不足している要件を抽出した。
IIJ独自開発の「データマスキング」など、高度なデータ加工・変換機能を備えたIIJクラウドデータプラットフォームサービスを活用し、提供者のデータ主権を担保しながら、事業者間で安全にデータ流通が可能かどうかを確認した。
将来的なサイバーレジリエンス強化に向け、広域設備情報やアラート情報の共有など、サイバー脅威への対応力向上に寄与するデータ流通基盤として有用性を評価した。
検証により、データスペース技術が通信事業者間のデータ共有基盤として有効に機能し、データ主権の確保、相互運用性、安全なデータ転送を同時に満たせることを確認した。IIJは今後、検証で得られた知見をもとに、データスペースとAIを組み合わせた新たなデータ連携のあり方や将来の可能性を見定め、実装ケースの検討やIIJクラウドデータプラットフォームサービスにおけるデータスペース接続機能の正式サービス化の検討などを行っていくとしている。
