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電通総研、「Nozomi Guardian」を中核としたOTセキュリティソリューションを提供

 株式会社電通総研は4日、株式会社テリロジーと販売代理店契約を締結し、テリロジーが一次販売代理店として展開している米Nozomi Networksの「Nozomi Guardian」を中心としたOTサイバーセキュリティプラットフォームの提供を開始すると発表した。

 電通総研では、グループ横断のセキュリティ専門チーム「DSST(DENTSU SOKEN SECURITY TEAM)」を発足させ、企業のサイバーレジリエンス強化に取り組んできたが、今回はその一環として「Nozomi Guardian」の取り扱いを開始。工場や発電所などの製造業や社会インフラを対象に、サプライチェーンや設備のセキュリティを向上させる取り組みを強化する。

 この「Nozomi Guardian」は、OTとIoT領域に特化したセキュリティプラットフォームで、資産の可視化から、脆弱性の把握、異常検知、インシデント対応支援までをワンストップで提供可能。石油、ガス、製薬、鉱業、電力など、さまざまな業界の制御システムに対応しており、リアルタイム監視を通じて、産業用資産をサイバー脅威から保護できるとした。

 具体的には、工場ネットワーク内のすべての機器や通信を自動検出し、資産と通信経路を一元的に可視化する仕組みを提供する。こうして、ネットワークのデータの動きを常時監視することで、機器の連携状況や潜在的なリスクを明らかにでき、従来は把握が難しかった制御システムの状態を“見える化”して、迅速なリスク把握・対応を行えるように支援する。

 検知については、AIが平常時の通信パターンを学習し、普段とは異なる挙動や不審な通信を自動的に検知することが可能。外部からの攻撃だけでなく、設定ミスや内部からの異常動作など、目に見えにくいリスクも早期に発見し、リアルタイムで通知するとのこと。

 なお、「Nozomi Guardian」は、単一の工場からグローバル展開する生産拠点まで、規模や構成に合わせて柔軟に対応できる点も特徴。さまざまな産業用通信プロトコルに対応し、既存のITセキュリティツールとも容易に連携できるため、ITとOTを統合的に管理する仕組みを構築できるとしている。