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Miro、組織におけるAIを使った共同作業のための新機能を発表

 米Miroは23日、組織におけるAIを使った共同作業を変革する複数の大型イノベーションとして、「AIイノベーションワークスペース」と「Miro for Product Acceleration」を発表した。

 AIイノベーションワークスペースは、Miroプラットフォーム上にさまざまなAI機能を集約し、重要なワークフローを迅速化および補強する。チームワークの流れを維持しつつ、組織全体がAIの速さで業務を推進できるようにする。

 フロー機能は、複数の段階からなるプロセスを自動化するビジュアルAIワークフローで、全ステップを完全に可視化、編集、制御できる。高度な自動化機能により、チームを煩雑な作業から解放し、重要な業務により多くの時間を割けるよう支援する。

 サイドキック機能は、特定のタスク、業務、プロセスに関する専門知識を備えた対話型AIエージェント。あらかじめ用意された専門エージェントから最適なものを選んで利用するか、ユーザー自身の業務や専門分野に合ったAIエージェントを自身で作成することもできる。

 選べるAIとナレッジ機能は、Miroのプラットフォームを離れることなく、既存のエンタープライズ向けAI機能を相互に連携・強化し、共同作業に最適な統合レイヤーを提供する。利用できるのは、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudのいずれかでホスティングされた、OpenAI、Anthropic、GeminiなどのAIモデルや、Glean、Amazon Q、Gemini Enterpriseなどの内部AIナレッジソースとなる。

 MCP(モデルコンテキストプロトコル)機能は、Miroを他のエージェント型プラットフォームと連携させて、情報の読み取り、書き出しを行う。Cursor、GitHub Copilot、Devin、Windsurf、LovableなどのツールでMiroのコンテキストを活用し、エージェントによるコードの作成を迅速化する。これは、Miro独自のMCPサーバーによって提供される。

 Miro for Product Accelerationは、AI時代の製品開発ライフサイクルの変革に対応するAIファーストの製品群。各製品は高度に連携し、プロダクト部門、エンジニアリング部門、デザイン部門の業務を迅速化し、製品や機能の開発に関してよりスマートな意思決定を行えるよう支援する。

 プロダクトチームが抱える重要課題のうち、目標や戦略の日常業務への反映については、「Miro Portfolios」でリーダーの戦略的なイニシアチブを共有ワークスペースに表示して、優先順位付け、リソース配分、目標に沿った製品開発に活用できる。

 最適な製品ディスカバリーや製品開発の支援については、「Miro Insights」で製品開発の現場に顧客データソースを集約してAIによる提案を活用することで、製品に関する意思決定を最適化できる。また、「Miro Prototypes」でビジュアルプロトタイプを数分で作成し、試作にかかるコストを削減できる。

 AIコード生成への投資効果の最大化については、「Miro Specs」で、チームが共有しているユーザーストーリー、ユーザーフロー、プロトタイプ、技術アーキテクチャなどのコンテキストから技術仕様書を作成できる。この仕様書をMiroのMCPサーバーと連携したツールに直接取り込むことで、高品質なコードをすばやく生成し、製品の質を高められる。