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Hitachi Vantara、Supermicroとの協業により重要システムやエンタープライズAIに求められるインフラを提供
2025年10月17日 09:00
株式会社日立製作所(以下、日立)のグループ会社のHitachi Vantaraは米国時間9日、米Supermicroとの戦略的パートナーシップに向けて取り組んでいることを発表した。この協業により、SupermicroのGPUおよびAIコンピューティング機能と、Hitachi VantaraのHitachi Virtual Storage Platform One(以下、VSP One)のパフォーマンスとスケーラビリティが融合し、企業に対してAIインフラやミッションクリティカルなアプリケーション、さらにデータ集約型ワークロードを支える強力な基盤を提供するとしている。
Hitachi VantaraとSupermicroはコンピューティングとデータを統合し、エンタープライズクラスのサポートにより顧客がインフラを効率化し、AI投資の効果を最大限に引き出せるよう支援している。
協業の中核を構成するのは、ブロック、ファイル、オブジェクト、ソフトウェアデファインドストレージを一つのアーキテクチャに統合した、Hitachi Vantaraの統合データプラットフォーム「VSP One」となる。これにより、顧客やパートナーは、さまざまなデータストレージのニーズにおいてメリットを享受できるとしている。
例えば、VSP One BlockはSupermicroサーバーと組み合わせることで、ミッションクリティカルなアプリケーションやAIトレーニングワークロードを支える高スループット、低レイテンシ、高IOPSのオールフラッシュアーキテクチャを提供する。
さらに、VSP One SDSはこれらの機能を、ソフトウェアによる展開を通じて、ハイブリッドクラウド環境全体へ拡張する。VSP One Objectは、Amazon S3 Tablesのネイティブサポートと高度なデータインテリジェンスサービスを備え、顧客が非構造化データを構造化テーブルに移行できるようにする。これにより、企業は複雑なデータ移動やロード、抽出を行うことなく、オープンフォーマットのデータ上で直接パフォーマンス分析を実施でき、データレイクハウスの最新アーキテクチャの適用とスケーラビリティの確保が容易になる。
また、日立のAIインフラおよびソリューションのポートフォリオであるHitachi iQは、高度なAI向けデータワークフローを最適化するVSP Oneを基盤としている。VSP Oneの統合データサービスとSupermicroの高性能なコンピューティング機能およびGPUアクセラレーションをHitachi iQに組み合わせることで、企業はさまざまなデータ管理の要件に対応し、データ処理やガバナンス、データ保護の向上を図れる。
この構成は、コンピューティングとデータが密接に連携することを確実にするだけでなく、ワークロード全体の可視性を高め、より迅速な洞察の獲得を可能にする。これにより、企業はAIの取り組みを支えるためのインフラストラクチャに対して、より包括的なアプローチを取れる。その結果、Hitachi iQは、AIや生成AI、分析、データレイク環境における幅広い業界固有のユースケースに対応した、優れたインフラソリューションを提供するとしている。