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GUGA、「生成AIパスポート試験」のシラバスを再度改訂し2026年2月開催の試験より提供

最新モデルやツールを反映、RAG・AIエージェントに関する項目も追加

 一般社団法人生成AI活用普及協会(以下、GUGA)は1日、生成AIリスクを予防する資格試験「生成AIパスポート」のシラバスを改訂すると発表した。2026年2月開催の試験より適用する。またこれに伴い、10月1日から、新シラバスに対応した「生成AIパスポート公式テキスト 第4版」を販売開始する。

 生成AIパスポートは、AIに関する基礎知識、生成AIの簡易的な活用スキルの可視化などを行うための資格制度。生成AIに関する基礎知識や動向、活用方法に加え、情報漏えいや権利侵害などの注意点まで網羅し、AI初心者が最低限押さえておきたいリテラシーを体系的に習得できるという。

 同試験が対象としている生成AIは発展が著しい領域であり、すべてのビジネスパーソンに求められるリテラシーやスキルは常に変化している。そのためGUGAでは、生成AIを安全に活用するには、変化に対応した最新情報をキャッチアップし、継続的なリスキリングに取り組むことが重要であると考えており、生成AIパスポート試験でも、毎年2月を基本として年1回以上の頻度でシラバスの改訂を行っているとのこと。

 今回は、2026年2月開催の試験より適用するシラバスの改訂内容が発表された。新シラバスに対応した「生成AIパスポート公式テキスト 第4版」は10月1日より販売開始され、旧版となる「生成AIパスポート公式テキスト 第3版」は10月24日に販売が停止される。

 今回の改訂では、3つのポイントを中心にアップデートが行われた。

 1つ目は最新モデルやツールの反映で、生成AIの基礎知識として、ChatGPTの最新モデルまでの変遷(GPT-o1、GPT-o3、GPT-o4、GPT-4.1、GPT-5、Operator、Codex、Image Generation)を反映した。また、GeminiやClaude、Copilotといったその他の主要生成AIに関する言及を追加したほか、画像生成AI・動画生成AIにおいて主流とされている技術などを更新している。

 2つ目のアップデート点は、RAG(検索拡張生成)やAIエージェントに関する項目の追加。現在の生成AIの動向として、RAGの歴史や仕組み、ユースケースに関する項目が追加されたほか、AIエージェントに関する概要や仕組み、ツール例などの項目も盛り込まれた。

 3つ目は、AI事業者ガイドラインの改訂およびAI新法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)の公布への対応。3月28日に改訂された「AI事業者ガイドライン(第1.1版)」に合わせた内容へと更新した。また、6月4日に公布されたAI新法を項目として追加し、基本構造や必要性などをまとめている。

 なお、今回のシラバス改訂に伴い、生成AIパスポート有資格者を対象にAIリテラシーのアップデートを証明する「生成AIパスポート 資格更新テスト」についても、内容をリニューアルし、2026年2月1日より開催するとのこと。同試験では、シラバスの改訂内容を中心に出題し、合格者には新たにオープンバッジを発行することで、AIリテラシーのアップデートを証明できるとしている。