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SCSK、ノーコード開発サービス「CELF」に生成AIを搭載した「CELF AI」正式版を提供
RAGによる高精度な自動応答、AI-OCRなどの機能を利用可能
2025年6月27日 11:00
SCSK株式会社は26日、ノーコード開発サービス「CELF(セルフ)」に生成AI機能を搭載した「CELF AI」の正式版を提供開始すると発表した。CELFの有償オプションとして提供される。

CELFは、Excelに似た操作性で業務アプリを作成・利用できるノーコード開発ツール。Excelファイルを基にアプリを作ることも可能なほか、見た目や操作性がExcelに似ているため、利用者の抵抗感が少ない点も特徴とした。
SCSKでは3月より、製造業、不動産業、IT業界、流通業などの約30社に対して、このCELFに生成AI機能を搭載したCELF AIのβ版を提供し、まずは顧客ニーズの把握を目的として実証実験を行ってきたが、実際の業務に即したユースケースの検証を行った結果、社内外の膨大な文書群から必要な情報を即座に抽出するRAG(検索拡張生成)機能や、紙資料・スキャン画像・PDFの文字情報を自動的に読み取るOCR機能に対して、特に高いニーズがあることが明らかになったという。
そこで、これらの機能をさらに強化することで、より多くの業種の企業に対しても業務効率化ニーズに応えることが可能になった正式版を、今回リリースするとした。
CELF AIでは、CELFのオプション機能として生成AIを搭載しており、散在するExcelデータの統合・可視化、RAG技術による自動応答、OCR機能連携による業務プロセス自動化を実現可能。また、生成AIはユーザーデータを学習に使用しない設計となっているので、安心して利用できるとしている。
なお、写真館向けにデジタル画像処理およびプリントサービスを提供する株式会社プロカラーラボでは、RAG技術を活用して問い合わせ対応の一部工程を自動化することにより、月間10時間の作業時間を削減できたとのこと。
また、宿泊客から回収した手書きの満足度調査アンケートの処理がスタッフの負担になっていた株式会社ひだホテルプラザでは、AI-OCR機能を活用してデータ化を行うとともに、CELFの集計・分析機能との連携により、手書き文書のデータ化から集計・分析までをワンストップで実現。作業時間を短縮できたのみならず、顧客の傾向やニーズの変化を継続的に把握できるようになったという。