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IIJ子会社のネットチャート、Quantum Meshの液浸冷却システムを搭載する分散型エッジデータセンターの取り扱いを開始
2026年4月8日 08:00
Quantum Mesh株式会社は7日、株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)の子会社でネットワーク関連ソリューション事業を行うネットチャート株式会社が、Quantum Meshが展開する分散型エッジデータセンターおよび液浸冷却システム「KAMUI」の販売代理店契約を締結し、取り扱いを開始すると発表した。
協業によるソリューションでは、Quantum Meshの液浸冷却システム「KAMUI」シリーズを用いた、PUE 1.03~1.04水準の高効率運用を目指す。従来の空冷方式と比較して、冷却に必要な電力を大幅に削減できる設計とし、40kVA/ラック(1㎡未満)といった高密度GPU実装にも対応する。また電力・冷却・床面積の制約を緩和し、GPU計算基盤の拡張計画を立てやすくする。
分散配置と段階的な拡張を可能とし、機密データを国内に保持したままエッジで処理できるため、データを安全に保護したうえで遅延による品質低下や運用リスクを低減する。さらに、分散配置により障害・災害時のフェイルオーバー設計やBCP対応を取りやすくする。
Quantum Meshは福井県高浜町におけるエッジデータセンターの稼働実績(高浜ドリップ1)を通じて、設計から運用フェーズまでの知見を蓄積している。冷却設備をラック内に統合して外部の冷却設備に依存しない設置・設計が可能な「KAMUI γ」や、チラー方式など、案件条件や地域特性に応じて柔軟な設計に対応する。大規模DCやクラウドとの単純比較ではなく、「分散BCP×機密×低遅延×電力効率(PUE)」という評価軸で、最適なGPU基盤を提案する。
IIJグループはデータセンターソリューションの実績をもとに、「KAMUI」シリーズ導入時の設置工事だけでなく、ITネットワークなどの付随工事にも対応する。またIIJグループでは、空冷および空冷/水冷ハイブリッド方式のエッジデータセンターを提供しているが、協業で液浸冷却方式の製品をラインアップに追加したことで、さらに高密度なGPU計算基盤を求める顧客の要望にも対応する。
両社は今後、Quantum Meshの分散型エッジデータセンターと、IIJグループのデータセンター、ネットワーク、セキュリティ基盤を組み合わせ、「機密データを国内で守りながら、現場で低遅延AI処理を行い、中央で監査・運用統制・BCPを実装する」構成を提示できる点を強みとして、自治体・医療・金融・製造・エネルギーなど幅広い分野に共通する要件(機密性、低遅延、継続性、運用統制)に対して、分散×ハイブリッドの実装イメージの具体化を目指す。
また、ネットチャートは代理店として、販売から設計・構築、運用保守まで一気通貫で支援できる体制を順次整備し、導入プロジェクトを推進する。さらに顧客の用途別(自治体・医療・金融・製造など)に提案テンプレートや標準構成の整備を進め、導入までのリードタイム短縮を目指す。