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さくらインターネット、コンテナ型データセンターで「高火力 PHY」のH200プランを提供開始
2025年6月13日 08:00
さくらインターネット株式会社は11日、石狩データセンター敷地内に建設したコンテナ型データセンターの稼働を11日に開始すると発表した。
また、コンテナ型データセンターに「NVIDIA H200 GPU」を約1000基整備し、生成AI向けクラウドサービス「高火力」の第一弾ベアメタルシリーズ「高火力 PHY」において、H200プランとして提供を開始する。
さくらインターネットでは、昨今の生成AIに対する需要の急速な高まりを受けて、コンテナ型データセンターを建設したと説明。より多くの顧客に迅速にGPUリソースを提供するために、従来型のデータセンターよりも工期の短縮が可能なコンテナ型を採用した。2016年に稼働した石狩データセンター3号棟は計画から約3年3カ月で竣工したが、今回のコンテナ型データセンターは計画から約1年6カ月で竣工できたという。
また、今回、直接液体冷却方式(Direct Liquid Cooling:DLC)を導入した。直接液体冷却方式の導入により、さくらインターネットが従来採用していた空調方式に加えて、冷却水を用いてサーバーの高発熱部位を部分的に冷却する運用が可能になるため、冷却に必要な消費電力の削減が見込まれる。
さらに、従来の構成では1ラックあたりに収容可能なGPUサーバーの台数は2台に限られていたが、冷却性能の向上により最大5台まで収容可能となり、設備の運用効率が向上したという。
コンテナ型データセンターの電力供給能力は約3.5MVA。ラック搭載数は合計40ラック(20ラック/コンテナ)。
「高火力 PHY」H200プランの仕様は、GPUがNVIDIA H200 SXM 141GB×8、CPUがIntel Xeon Platinum 8580(60コア)×2、メモリが1.5TB、ストレージが7.68TB×4。グローバル回線は100Mbps(50Mbps×2、標準)または250Mbps(125Mbps×2)または500Mbps(250Mbps×2)。ローカル回線(専用サーバPHYサービスネットワーク)は4Gbps(2Gbps×2、標準)または10Gbps(5Gbps×2)または20Gbps(10Gbps×2)。ローカル回線インターコネクト(広帯域ロスレスネットワーク)は400Gbps×8。
さくらインターネットは、コンピューティングリソースを安定供給確保し、デジタルインフラ企業として今後もデジタル社会の継続的な発展へ寄与していくとしている。