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さくらインターネット、生成AI向けクラウドサービス「高火力 VRT」の「NVIDIA H100」搭載プランを正式版として提供開始

 さくらインターネット株式会社は7月31日、生成AI向けクラウドサービス「高火力」のVMシリーズ「高火力 VRT(バート)」について、β版として提供していた「NVIDIA H100」搭載プランを正式版として提供開始した。

 さくらインターネットでは、提供サーバーの増強によりGPUリソースの安定供給体制を確立でき、また、多くの顧客から得たフィードバックを踏まえ、サービスの品質が正式提供に十分な水準に達したと判断し、正式版としての提供を開始した。

 β版では、専用の申請フォームを通じた事前手続きが必要だったが、正式版では「さくらのクラウド」のコントロールパネルから直接環境を構築できる。これにより、即時にサービスの利用を開始できるようになった。料金はβ版から変更はない。提供ゾーンは、β版の石狩第2ゾーンが、正式版では石狩第1ゾーンとなる。

 「高火力 VRT」は、NVIDIA Hopper GPUを採用し、GPU 1枚単位かつ時間単位で利用できるVM型GPUクラウドサービス。機械学習やディープラーニングなどの大量の計算が求められるタスクや、言語モデルの推論、画像生成など高い処理性能を求められる用途にも対応し、リアルタイム性が求められる分野でも高速に処理できる。

 「高火力 VRT」H100プランの仕様は、搭載GPUがNVIDIA H100 SXM 80GB×1、CPUが24コア、メモリが240GB、一時領域が6.9TiB(NVMe)。料金(税込)は、時間額990円、日額2万3100円、月額38万5000円。

 さくらインターネットでは、「高火力 VRT」のH100プランを最大100時間無料で利用できるクーポンを法人顧客限定で提供する「生成AI全力応援キャンペーン~NVIDIA H100が100時間無料に~」を実施している。キャンペーン応募期間は8月22日まで。

 また、「高火力」のベアメタルシリーズ「高火力 PHY(ファイ)」についても、新たにNVIDIA Blackwell GPUを搭載したサーバーの整備を行い、B200搭載モデルの提供を8月中旬に予定しており、B200搭載モデルの事前申し込みキャンペーンを実施している。

 さらに、既存のH100およびH200搭載モデルについても、オンライン申し込みを再開しており、「高火力 PHY」においても、GPUリソースの供給が一層強化される見込みとしている。