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ヤマハ、遠隔会議システム「ADECIA」をアップデート 快適な会話環境を簡単に実現する新機能などを提供
AIノイズ除去の追加や遠隔管理機能の強化なども実施
2025年6月9日 09:00
ヤマハ株式会社は4日、遠隔会議用サウンドソリューション「ADECIA」のファームウェアと、ルームプランニングソフトウェア「ProVisionaire Plan」を機能強化すると発表した。なお、これらを実現するためのファームウェア/ソフトウェアのアップデートは、2025年冬に無償で提供される予定とのこと。
「ADECIA」は、中規模会議室向けの遠隔会議用サウンドソリューション。マイク、専用プロセッサ「RM-CR」、Dante/PoE対応ラインアレイスピーカー「VXL1-16P」、PoE給電対応のネットワークスイッチ「SWRシリーズ」などのコンポーネントを組み合わせ、マイクからスピーカーまで、音の流れをワンストップで導入・運用・管理できる点を特徴としている。
一方の「ProVisionaire Plan」は、部屋に最適な音響システムを自動設計するルームプランニングソフトウェアである。
今回のアップデートでは、広い会議室や教室でも声が自然に届く快適な会話環境を、短時間かつ専門知識なしで構築できる「自動ボイスリフト設定機能」が提供される。
「ボイスリフト」とは、声を自然に増幅し、部屋のどこにいてもクリアに聞こえるようにする技術で、広い会議室や教室でも、均一で明瞭(めいりょう)な音声を届けることにより、すべての参加者がストレスなく発言を聞き取り、積極的に議論に参加できる環境を実現する。
今回のアップデートでは、このボイスリフトの導入に必要な機器の選定から音声設定までが自動で最適化されるため、管理者は導入・設定の負担を軽減できるとのこと。
また最新ファームウェアでは、ヤマハ独自の高性能AIノイズ除去機能「AI De-Noiser」が搭載される。PCや外部ソフトウェアを使わずに、空調音などの定常音だけでなく、タイピング音や紙のめくり音といった突発的なノイズについても、効果的な低減を可能にするという。
さらに、最大64本のヤマハ製ワイヤレスマイク「RM-Wシリーズ」を、1台のプロセッサ「RM-CR」で管理可能となったほか、IT部門向けの管理機能も強化され、SNMP・RADIUSやIEEE 802.1X認証に対応した。バッテリー残量の遠隔監視、アクセス制御により会議中のトラブルを未然に防ぐとともに、エラー通知機能により、トラブル発生時にも迅速な対応が可能とのこと。
なお、ヤマハ製スイッチ「SWR2311P-10G」と組み合わせれば、複雑なシステム構成でもWeb GUI上から一元管理を行えるので、運用管理の負担が軽減されるとしている。