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大阪府立の全学校で大規模ICT統合、サーバー200台とPC1万3000台を仮想化

 大阪府教育委員会事務局(大阪府教委)が、大阪府立の全学校(約170校)の教職員が利用するICT環境を統合するとともに、約1万3000台のPCを仮想デスクトップに移行することを決定した。ヴイエムウェア、シスコ、ネットアップの3社が8日、共同で発表した。

サーバー統合とデスクトップ仮想化

 VMwareの仮想化ソフト、Ciscoのサーバー/スイッチ、NetAppのストレージで構成される検証済みプラットフォーム「FlexPod」に、約170校の全府立学校の教職員が利用するICT基盤を統合する。FlexPodに統合するサーバーは約200台分。仮想化技術でサーバーリソースの活用を柔軟にし、重複排除などでストレージの利用効率も高める。

 システム構成やネットワーク構成をシンプルなものとすることで、大規模環境においてもシステムを一元管理。システムの障害時・拡張時もサービスが停止しない業務継続性を実現する。

 ストレージは1PB超の規模で、バックアップ・リカバリを備えた災害復旧環境を構築し、仮想環境に最適化された効率的なデータ管理を行う。

 併せて、教職員が利用している約1万3000台のPCを仮想デスクトップに移行し、デスクトップ環境の一元管理も可能にすることで、従来の個別最適から全体最適の仕組みに移行する予定。

利用している主な機能

 具体的な導入予定製品は、「VMware vCloud Suite」「Cisco UCS 5108ブレードシャーシ」「Cisco UCS B200M3ブレードサーバ」「Cisco UCS 6296ファブリックインターコネクト」「Cisco VIC 1240/1280仮想ネットワークアダプタ」「Cisco Nexus 7009コアスイッチ」「NetApp FAS3250AEストレージ」で構成される「FlexPod Datacenter」、および「VMware Horizon View」。

 VMware Horizon Viewを搭載する仮想デスクトップ基盤では、「VMware vSphere Distributed Resource Scheduler(DRS)」機能を通じ、自動的にサーバー負荷分散することで、1台の物理サーバー上で140以上の仮想マシンを稼動させる。

 12台のブレードシャーシはファブリックインターコネクトによって接続し、96台のブレードサーバーを一元管理。ブレードサーバーには仮想ネットワークアダプタを実装することで、ブレードごとに40Gbpsの帯域を確保し、大規模な仮想デスクトップにおけるI/Oボトルネックを回避する。

 バックアップ・リカバリにはネットアップの「SnapManager」を利用。VMware vSphere、Microsoft Exchange、Microsoft Office SharePointのデータを保護し、「SnapMirror」による信頼性の高い災害復旧環境を実現する。

 また、ストレージOSである「Data ONTAP」のデータ重複排除、ストレージ階層化も利用するほか、ユニファイド ストレージの特徴である、Fibre Channel、CIFS、NFS、iSCSIなどの一般的なNAS/SANプロトコルを単一プラットフォームでサポートするマルチプロトコル環境を構築し、シンプルな運用管理を可能とする。

構築はNTT西日本

 大阪府教委では、政府や大阪府の施策などを基に、これまで利用目的ごとにネットワークとICT環境を整備・構築してきた。このため、ネットワークごとにそれぞれ異なる機器や機能、セキュリティポリシーが導入されていたが、ネットワーク間での情報共有やデータ利用に制約が生じ、システムの実運用管理を行う各学校の負荷が増大するなどの課題を抱えていた。

 これらを踏まえ、最適化された統合ICT基盤の構築に向けた方針を策定。今回のサーバー統合とデスクトップ仮想化を決定した。システム導入に際しては、NTT西日本がシステム全体の構築を、NTTネオメイトがシステム全体の運用を行う。

川島 弘之