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茅野市、小・中学校の教職員用クライアントに最新のXenAppを採用
(2013/12/24 17:40)
株式会社ネットワールドは24日、長野県茅野市が、市内13の小・中学校の教職員用クライアントを仮想化するプロジェクトにおいて、「Citrix XenApp 6.5 Platinum Edition」を採用したと発表した。すでに実稼働を開始している。
茅野市では2008年に、市内にある全13の小・中学校の教職員、約350名が使用するクライアントPCを、ネットワールドが提供するCitrix XenApp(当時はCitrix Presentation Serverの製品名)でシンクライアント化。USBメモリや個人所有PCの持ち帰りに伴う情報漏えいなどへの対策を行い、学校の重要な情報を安全に管理できるようにしていた。
今回は、そうした取り組みを一歩進めるもので、Citrix XenAppの最新バージョンであるCitrix XenApp 6.5 Platinum Editionを採用したほか、自宅PCからの安全なアクセスを実現するため、SSL-VPNなどの機能を備えた仮想アプライアンス「Citrix NetScaler VPX」も導入した。
5年前のシンクライアント導入時のインフラはリソース不足が生じていたことから、今回はVMware vSphereによる仮想化基盤上でCitrix XenAppを動作させ、スケーラビリティや安定性の向上を図るとともに、今後のユーザー増加やアプリケーション大型化への対応も可能にしている。
また、ユーザーの利便性を高めるために、従来の公開アプリケーション方式から公開デスクトップ方式へ移行し、各教職員がそれぞれ自分のデスクトップ環境を持てるようにした。この方式では、クライアントのユーザーインターフェイスが通常のWindows PCと変わらないので、利用者である教職員からの評価は高く、業務効率向上に貢献しているという。
さらに、従来は業務アプリケーションの重要性に応じて2種類のIDを使い分けて運用していたが、操作や管理が複雑だったため、今回から1つのIDでシステムを利用できる運用に変更したことで、業務効率が向上したとしている。
加えて今回は、市内の全校でフォルダを共有できる仕組みも構築されており、学校間をまたいだ情報共有や意見交換などで活用されている。
なお、このプロジェクトでは、Citrix、VMwareの製品に加えて、NetAppのネットワークストレージも新たに導入されている。ネットワールドは、これらの各製品について実績と経験を持つことから、技術支援をワンストップで提供できるサポート体制が評価されたとのこと。システムの提案・構築については、ネットワールドのパートナーであるエプソン販売の松本支店が担当している。