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エクイニクスが東京で4番目となるデータセンターを大手町に開設

 エクイニクス・ジャパン株式会は8月8日、国内で4番目となるInternational Business Exchange. (IBXR) データセンター「TY4」を東京・大手町で開業した。

 エクイニクスは、TY4に約35億円を投資し、収容施設数で750ラック相当を提供。開設時は450ラック相当で、残り300ラックは2014年1月に提供を開始する見込み。都内にある既存3カ所のIBXデータセンターとは、エクイニクスの専用回線で相互接続され、バーチャルに一体活用が可能となるほか、すべての主要IXと連携している。

データセンター内で、テープカットのセレモニーが行われた

 エクイニクス・ジャパン株式会社 代表取締役 古田 敬氏は、「日本の通信の中心、電電公社がもともと大手町にあったことから、日本のネットワークの中核が大手町に集まっている。その優位生は圧倒的にある」と述べた。

 エクイニクスは、インターネットエクスチェンジサービスであるEquinix Internet Exchange(EIE)に加え、国際、国内の通信事業者が集積するネットワーク環境を顧客企業に提供することで、日本の主要なネットワークハブとして大手町の機能を強化。

 EIEは、世界で最も広く普及しているピアリング2とトラフィック交換の接続ポイントとなっており、インターネットサービスプロバイダー(ISP)とコンテンツプロバイダーは必要なネットワークホップを減らすことが可能だ。これにより、IPトランジットのコスト削減やネットワーク効率の向上を図れる。EIEはTY4でも利用可能で、顧客企業は新たなピアリング接続を確立するだけでなく、既存のピアリング接続を拡大することもできる。

 古田氏は、高信頼・低遅延のネットワークが構築できることに加え、インターネットトラフィックの中心地であるということがエクイニクスのビジネスと親和性が高いと述べた。

 大手町は、主要企業や金融機関が集まるビジネスの中枢であり、国際的な金融拠点でもある。TY4を利用する企業は、ITインフラの拡大だけでなく、TY4内で、あるいはTY1~TY4内で顧客企業やビジネスパートナーと相互接続することで、低レイテンシかつ高信頼性を手に入れることができ、さらに海外ビジネスを促進する際もエクイニクスの「エコシステム」が活用できるとした。

アジア・パシフィックで増え続けるデータセンター需要
エクイニクスの国内データセンターはTY4開設で国内3450ラックに。大阪が開設すれば4250ラックになる
TY4の特徴
大阪データセンター(OS1)は2013年12月開業予定

 担当者によれば販売は好調で、5つあるコロケーションルームのうち3つ、450ラック分が8月に提供開始されたが、そのうち1つのコロケーションルームはすでに契約が埋まったという。残り300ラック分は、1月の提供開始を予定している。

 エクイニクスではアジア・パシフィック区域でデータセンター需要が高まっていることから、アジア・パシフィック地域でのIBX開設を進めており、2013年8月現在で、日本、香港、シンガポール、シドニー、上海、ジャカルタの6カ所にデータセンターを開設している。

 また、エクイニクスは年内に大阪にデータセンター(OS1)を開設すると7月に発表している。大阪はエクイニクスの既存グローバル顧客からの対応要望が最も高い都市の1つだったという。

写真で見るエクイニクスのデータセンター「TY4」

工藤 ひろえ