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マクニカ、MujinのPLM「Teamcenter X」とMES「Opcenter」導入を支援
2025年4月22日 14:15
株式会社マクニカは22日、株式会社Mujinに、PLM(製品ライフサイクル管理)システム「Teamcenter X」とMES(製造実行システム)「Opcenter」を提供し、部門を超えたデータ連携(デジタルスレッド)の実現を支援したと発表した。これにより、Mujinは品質管理体制における効率的なデジタルデータの連携を実現し、さらなる社内業務効率化を図る。
Mujinは、独自のソフトウェアを基盤に、次世代自動化工場・倉庫を実現している総合オートメーションテクノロジー企業。同社は、工程管理、製造オーダー、在庫管理、検査結果などをそれぞれ個別のツールで対応していたため、1)製造履歴の追跡や監査への対応による非効率な作業の削減、2)生産記録と生産プロセスのバージョンのひも付けの効率化、3)検査結果、作業履歴の確定後の変更・修正機能を強化することによるさらなる情報の信頼性向上――の3点について、さらなる効率化と体制強化を検討していた。
こうしたことから、要求仕様と検査仕様を統一したデータモデルで管理できるTeamcenter Xと、リアルタイムな製造プロセス管理ができるOpcenterを導入することを決定した。
PLMシステムのTeamcenter Xは、設計、開発、製造(サプライヤー情報)、品質情報の統合管理や、トレーサビリティの確保:変更履歴を含めた仕様の一元管理を実現。MESのOpcenterは、製造現場での作業指示や品質検査をリアルタイムに管理し、製造時の品質データを要求仕様・検査仕様と照合し、フィードバックする。また、仕様に基づいた検査工程を標準化することによる、シームレスな連携を実現する。
マクニカは、Teamcenter XとOpcenterの標準機能を最大限に活用しつつ、顧客の業務要件に応じたギャップを埋めるためのサポートを提供した。同時に、必要に応じたカスタマイズやチューニングを行い、Mujinのビジネスプロセスにフィットする形でシステムの導入を支援した。
導入効果のうち、データ一元管理と検索性向上では、製造履歴の参照が容易になり、品質業務管理における時間短縮や精度向上を実現した。プロセス最適化と品質向上では、MES上で受け入れ、検査、テスト、出荷まで全ての工程データを集中管理し、品質管理の一貫性を向上した。機密性へのリスクの軽減と監査負荷の軽減では、ユーザーや権限を明確に管理し、データの機密性リスクをさらに低減。生産手順・検査結果の訂正権限や変更履歴を管理し、製品品質を確保したという。