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アンチパターン、SaaS開発支援「SaaSus Platform」に生成AI活用でAPI実装を簡単に行える機能を搭載

 株式会社アンチパターンは17日、同社が提供するSaaS開発/運用を支援するプラットフォーム 「SaaSus Platform」で、簡単にAPI実装を可能にする新機能「Smart API Gateway」を提供開始した。

 SaaSus Platformは、B2B SaaSサービスに必要となる、認証・認可、テナント管理、料金プラン管理、請求などのな共通機能をワンストップで自動実装する“コントロールプレーン”として、さまざまな業界におけるSaaS開発現場を効率化するプラットフォーム。これにより、開発企業は基盤機能をゼロから構築する必要がなくなり、開発運用コストを削減しながら、コア機能の開発に集中できる。

 新たに提供するSmart API Gateway機能は、APIの開発・公開プロセスを効率化し、SaaSの相互運用性を強化する。生成AIを活用してAPI定義を自動生成し、APIエンドポイントや各種API Gateway機能を提供する。さらに、API公開に必要なインフラや認証機能も自動で提供されるため、簡単にセキュアなAPIを外部公開できる。この機能拡充により、SaaSus Platformを活用することで、SaaS事業者は既存のアプリケーションをSaaS化できるだけでなく、外部SaaSとの連携も容易に実現できる。

 Smart API Gatewayは、アプリケーションのソースコードに指定のアノテーションを付加することで、SaaSus Platformが顧客アプリケーションの各種機能をAPIとして外部公開できるようにする機能。API提供のためのインフラや認証機能などが自動で提供されることで、API構築や運用のノウハウを持っていなくても、セキュアなAPIを外部公開できる。

 ユーザーごと、テナントごとにAPIキーを発行、管理でき、それぞれのアプリケーション利用者やテナント単位で独自のAPIキーを持てるため、きめ細かなアクセス管理が可能。APIキーによる認証が行え、クライアントアプリケーションからAPIリクエスト時にAPIキーを送信することで認証され、誰がどのAPIをコールしたかを識別できる。

 認可機能として、ユーザーのロール(役割)ベースのアクセス制御(RBAC)により、APIへのアクセス制御を行える。ユーザーに割り当てられた役割に基づいて、利用可能なAPIエンドポイントやリソースを制限できる。役割は、SaaSusコンソールやSaaSus APIによってカスタマイズできる。

 エンドポイントごとに異なるスロットリングが設定でき、APIコールのレート制限をかけられる。APIの重要度や負荷に応じて、各APIエンドポイントの呼び出し頻度を個別に制御し、システム全体のパフォーマンスと安定性を確保できる。

 また、APIの仕様を自動解析し、開発者向けに利用可能なドキュメントを生成する。生成されたドキュメントは、APIの利用方法、パラメータ、レスポンス形式などを視覚的に確認できるサイトとして公開され、APIの利用開始と活用を円滑にサポートする(近日公開予定)。

 さらに、特定のIPアドレスやIPレンジからのアクセスのみを許可する機能も提供。セキュリティ要件の厳しい環境でも、設定された接続元からのみAPIにアクセスできるよう制限し、不正アクセスのリスクを軽減する。

 アンチパターンでは、APIの実装で必要となる、API公開(エンドポイントの実装や動作検証を含む)、APIキー管理、認証機能、認可機能、スロットリング、ドキュメント自動生成、IP制御といった機能を独自に実装する場合、機能ごとに仕様を検討して設計/実装するには、合計で約990時間かかる規模となるが、Smart API Gateway機能を利用することで、わずか60分で実現できるとしている。