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住友電工情報システムの文書管理システム「楽々Document Plus Ver.6.7」、生成AIとの連携に対応

利用者が必要とする情報を生成AIが適切に回答

 住友電工情報システム株式会社は5日、文書管理・情報共有システム「楽々Document Plus」の新版「同 Ver.6.7」を販売開始したと発表した。新たに生成AIとの連携オプションの提供を開始しており、登録された文書に基づいて、利用者が必要とする情報を自然言語で回答できるようになったという。

 楽々Document Plusは、一般のオフィス文書をはじめ、契約書やISO文書、電子帳簿保存法に対応した国税関係書類など、さまざまな文書のペーパーレス化を実現する文書管理・情報共有システム。

 新たに提供される生成AI連携のオプションでは、楽々Document Plusに登録された文書から、利用者が必要とする情報を生成AIが適切に回答する、質問応答機能が利用可能になった。例えば、「海外出張の旅費について教えて」や「申請の手順を教えて」といった自然な言語で質問すると、社内規程や業務マニュアルを基に、的確な回答を返してくれるという。

 さらに、生成AIからの回答に対して「もう少し簡潔にまとめて」や「箇条書きにして」など指示を追加で出すと、対話によって、利用者が知りたい情報を知りたい形で得られるとした。

 なお、楽々Document Plusでは常に最新かつ正式版の文書のみが公開されるほか、利用者の閲覧権限も考慮され、その中から抽出した情報が生成AIに連携されるので、セキュリティを確保しつつ、最新で精度の高い回答が得られるとのこと。

 生成AIモデルとしては、OpenAIのChatGPTとMicrosoftのAzure OpenAI Serviceに対応。将来的には、GoogleのGeminiやAnthropicのClaudeなど、ほかのモデルとも連携する予定だ。

文書一覧から立ち上げたAI-Chat画面

 加えて新版では、電子契約サービスとの連携をスムーズにする機能が強化された。具体的には、電子契約サービス上で作成・送信した契約書や相手方から受信した契約書を、楽々Document Plusに自動で取り込み、保存する「ダウンロード連携」機能を拡張。ダウンロード連携を行う際、取り込む対象を、契約書の作成日で期間指定できるようにした。これにより、「過去の古い契約書は取り込みの対象外にしたい」というような要望にも対応できるとしている。

 また、電子契約サービスと連携する項目について、項目コードに縛られることなく、画面上から直感的にシステム間で項目をひも付けられるように改善した。従来は、契約名などの既存項目に加えて、新たに連携したい項目がある場合、楽々Document Plusへ指定の項目コードを使用して項目を追加する必要があったが、今回の機能追加により、指定する項目コードを調べる手間もなくなり、よりスムーズに設定を行える。

 このほか今回は、サーバーの負荷を低減するため、新たにビューワ表示のページ数制限機能を追加した。指定したページ数を超過するファイルが添付された場合、ビューワアイコンを非表示にすることで、メモリ消費量を抑えられる。