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ビズリーチ、生成AI技術で社内異動を支援し離職の食い止めを図る「社内版ビズリーチbyHRMOS」

 株式会社ビズリーチは28日、社内スカウトによって人材流出を防ぐ新サービス「社内版ビズリーチbyHRMOS」を提供開始すると発表した。

 「社内版ビズリーチbyHRMOS」は、社内人材と社内ポジションの最適なマッチングを支援することで、自社から人材が流出してしまうことを防止するサービス。

 ビズリーチによれば、人材流出を防ぐには、社員が退職の意思を示す前に、企業が社員のキャリア形成を支援し、社内での活躍機会を提供する「社内スカウト」活動が不可欠だが、そのためには、社員のスキル・経験などの「人材データ」と「社内ポジション」をリアルタイムで正確に把握し、そのうえで社内公募などを通じて社内ポジションに社員が積極的に応募できる機会を活発化したり、社内ポジションからの直接的勧誘などを行ったりすることが求められているという。

 そこで「社内版ビズリーチbyHRMOS」では、“社員のスキル・経験などの情報”と、“社内のポジション”を蓄積したデータベースを構築し、社員に魅力的な選択肢と可能性を提供することで、働き続けたくなる会社作りを目指すとした。

 こうしたデータベースに入力するデータの抽出には、生成AI技術を利用する。同サービスには、転職支援サービス「ビズリーチ」で16年にわたって蓄積されたデータを学習した生成AIが搭載されており、独自のデータと生成AI技術を利用して、面倒な手作業なしで「社内レジュメ」と「社内ポジション要件」を自動で生成できる。

 「社内レジュメ」は、社員の数年分にわたる成果や経験を文章化したもので、入社前の職務経歴・入社後の異動歴、目標や実績などから、社員のキャリアサマリーや保有スキルがレジュメの形式で書き出されるという。

 一方の「社内ポジション要件」については、ポジション名・職種・スキルを入力することにより、ポジション要件を自動で言語化し、提案してくれるとのこと。さらに「この社員のポジション要件を言語化したい」といったニーズにも対応しており、特定社員の職務経歴データや保有スキルをもとにポジション要件を作成することも可能だ。

 なお「社内レジュメ」「社内ポジション要件」ともに、ビズリーチのノウハウを活用しているため、各企業独自のスキルや表現に偏らず、転職市場で求められる基準に合った内容を自動的に作成できるとしている。

 こうして、社内人材と社内ポジションのデータベースを構築することで、ポジションの充足状況をモニタリングし、最適な人材を迅速に配置・アサイン可能。ポジションごとの管理はもちろん、部署や職種、役職といった単位での可視化や要員管理をシステム内で実現できる。

 また人事や部門は、「データ分析に強い人」「Aさんみたいな人」のような自然な言葉と特徴の近さから、マッチングする社員を検索可能。条件に合致する社員を一覧化し、マッチ度とともに、マッチするスキルやポイントなどを社員別に表示できる。データベースに蓄積されたキャリアプランや在籍年数、等級などで絞り込めるので、ピンポイントでの人材の抽出・発掘に対応。加えて、ポジションを起点とした候補人材の自動抽出にも対応し、候補社員に社内スカウトを送ってマッチングにつなげることも可能とした。

 一方で、社員は公開されている社内ポジションを閲覧でき、応募もしくは「興味あり」という意思表示を行える。人事や各部門は、その通知からマッチングや社内スカウトにつなげられるとのこと。