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NTT西日本とtonari、「IOWN APN × tonari」によるシームレスな遠隔コミュニケーション実現に向けた実証を開始
2024年12月13日 14:26
西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)は13日、tonari株式会社の協力のもと、「All-Photonics Connect powered by IOWN」(以下、IOW APN)の特長である低遅延性等を生かして、臨場感があり、対面と変わらない自然なリモートコミュニケーション実現を目指す取り組みを、同日より開始すると発表した。
昨今のコロナ禍を契機としてリモートでのコミュニケーションが一般的となっているものの、現在主流のWeb会議をはじめとするリモートコミュニケーションツールでは、遅延やゆらぎによって音声・映像品質が低下することによるストレスや、表情や雰囲気などのノンバーバル(言葉を用いない)コミュニケーションが難しく、非言語の微妙なニュアンスが伝わらない、“電話以上Web会議未満”の重要で短い会話・情報交換が思い立った時にできない、同時発言ができずクリエイティブな議論に発展しづらい――などの問題が生じているという。
NTT西日本では今回、こうした課題に対処するため、tonariと共同で、同社の提供する、対面で会っているかのように空間をつなぐポータル「tonari」と、低遅延でゆらぎのないNTTの「IOWN APN」を組み合わせることで、リモートコミュニケーションのデメリットの解消を目指す実証に取り組む。
具体的には、NTT西日本が運営する「QUINTBRIDGE」と「LINKSPARK OSAKA」の2拠点を「IOWN APN」で接続し、両拠点にいる人物が「tonari」を通じて、ボディランゲージや目線などの非言語コミュニケーションを含め、リモートでのコミュニケーションがスムーズに実施できることを確認するとのこと。
実施期間は2024年12月13日~2025年10月31日で、NTT西日本では、「IOWN APN × tonari」による空間拡張の性能検証、ユースケースの実証、ビジネスモデル検討を担当。一方のtonariでは、「tonari」の提供・設置や、「tonari」を用いたリモートコミュニケーションの実証シナリオの検討支援を行うとした。
なお両社では、「IOWN APN × tonari」による、距離を超える仕組みを新たなコミュニケーションの手段として確立することで、リモートコミュニケーションの価値を高め、前述の社会課題を解決することを目指す考え。将来的にはこの仕組みを、医療や教育、エンタメなどの、対面でないと実現できないとされている分野へ導入すべく、取り組みを進めるとしている。