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北野建設と日立ソリューションズ、建設現場での作業省力化を図るプロジェクトを展開
2025年春のソリューション化を目指す
2024年12月5日 15:26
北野建設株式会社と株式会社日立ソリューションズは4日、生成AI技術を用いて、建設技術の調査や書類作成といった現場作業の省力化を図るプロジェクトを開始したと発表した。
今回のプロジェクトは、建設現場における生産性の向上が目的。北野建設では、社内外に蓄積されたデータから、技術や工法、規定、ヒヤリハット事例などの情報収集、また週次報告書の一部の自動作成を生成AIで行い、検証結果をフィードバックすることで、実用的なソリューションの構築を目指す。具体的には、クラウド環境に作成したChatGPTとRAG(検索拡張生成)技術を活用し、国土交通省の公開資料や、北野建設の社内に蓄積されている膨大な資料について、文字、図と画像、表の3つのデータを構造化し、ベクトルDB化しているという。
一方で利用者向けには、PCやタブレット上のチャットボットと対話することで、業務に関する有用な情報を収集できる仕組みを構築した。プロジェクトでは、こうした生成AIによる回答の精度を検証する。
プロジェクトの構築・検証期間は、2024年4月1日~2025年3月31日までとなっており、実業務の検証を2024年11月から2025年3月まで実施するとのこと。
また日立ソリューションズは、同プロジェクトのコンセプトを、12月11日から開催されるイベント「JAPAN BUILD TOKYO」で展示すると同時に、北野建設からのフィードバックを基に、生成AIの回答精度向上と適用業務範囲の拡大を進め、建設業向けにソリューション化して、2025年春ごろの提供開始を目指す考え。北野建設は、このソリューションの全社採用を視野に入れており、社内蓄積データの有効活用を目指すとした。