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ナウキャスト、「Snowflake」を活用して野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングのデータ基盤を構築
2024年10月22日 08:30
株式会社ナウキャストは21日、Snowflake合同会社が提供するAIデータクラウド「Snowflake」を活用し、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社(以下、NFRC)の新たなデータ基盤「DataHub」を構築したと発表した。これにより、NFRCが有する多種多様なデータを名寄せして統合、可視化し、生成AIによる高度な分析を通じてNFRCの業務効率化を支援する。
野村グループのNFRCは、多様な資産運用サービスを提供しており、日々大量のデータが蓄積されている。これには、ファンド関連情報、ファンドリターン、ベンチマークリターン、資産運用会社のリサーチ情報などが含まれる。しかし、部署ごとに異なるマスタ管理やデータ管理手法が採用されているため、社内外のデータソースを統合して分析することが困難だったという。
これに対処するため、NFRCは新たなデータ基盤の構築を計画し、ビッグデータの管理コストや運用負荷を軽減するSaaS型データプラットフォーム「Snowflake」の導入を検討・決定していた。
一方、Finatextグループ内でビッグデータ解析事業を担うナウキャストは、既にデータウェアハウスとしてSnowflakeを採用し、さまざまなデータソースを統合して分析できる高度なデータ基盤を開発・運用している。また、ファイナンシャルアドバイザリー業務の効率化を生成AIで支援する「Finatext Advisory Assist」を提供するなど、金融機関向けの生成AI活用支援でも実績がある。
ナウキャストは、名寄せなどのデータクレンジングを含む高度なデータ分析技術と、生成AI活用の専門知識、そしてファンドリサーチ業務に対する深い理解が評価され、NFRCの新たなデータ基盤構築を担当することになったという。
NFRCの新データ基盤となるDataHubでは、Snowflakeのクラウドデータプラットフォームを活用し、異なるデータソースから構成されるデータを名寄せして統合・管理する。これにより、データの一元管理とリアルタイムなデータアクセスが可能となる。
さらに、生成AIを活用し、レポーティングの自動化やインサイトの抽出を行う。これにより、データ分析にかかる時間を大幅に短縮し、より迅速な意思決定を支援する。
DataHubにおけるSnowflake活用では、データ管理と分析を効率化するため、既存のAWS環境と連携した上で、既存のデータベース(DB)から新DBへのデータ統合を行い、「Streamlit in Snowflake」を用いた簡易的なデータ可視化ツールをDataHub内に構築した。Pythonで構築されたこのツールは、ユーザーが直感的にデータを操作・分析・編集できる環境を提供する。今後、Snowflakeのデータプラットフォームは生成AIとのシームレスな連携を予定しており、データの自動分析やレポートの自動生成などを通して、データ分析業務のさらなる効率化を目指していくとしている。
ナウキャストとNFRCは、引き続きDataHubの機能強化に取り組むとともに、進化を続ける生成AIの継続的な活用を見据えた中長期的な設計のもと、データの共通化やデータと連携できる業務システムを構築していくと説明。Snowflakeは、Snowflakeの提供を通じてそれを支援していくとしている。