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スノーフレイク、「Snowpark for Python」の一般提供開始などを発表

 米Snowflake(以下、スノーフレイク)は現地時間11月7日、サンフランシスコで開催した「Snowday 2022イベント」において、アプリケーション開発を一新し、データクラウドで直接開発を可能にする新たなイノベーションについて発表した。

 スノーフレイクでは、2022年3月にStreamlitを買収したことに伴い、何万人ものデータサイエンティストやその他の開発者が、Streamlitのオープンソースフレームワークを利用して、Pythonを用いたデータアプリケーション開発を用意に実行できるようになったと説明。スノーフレイクは現在、Streamlitの統合(開発中)も進めており、これが実現すれば、開発者はSnowflake内で自社のデータや機械学習(ML)モデルを、安全でインタラクティブなアプリケーションとして活用できるとしている。

 また、SnowflakeとStreamlitの統合により、Streamlitの使いやすさと柔軟性、Snowflakeのスケーラビリティ、統制されたデータカバレッジ、セキュリティがひとつに統合され、開発者は、従来方式のWebアプリケーションの開発およびデプロイに伴う煩雑さを解消し、強力なアプリケーション開発を実現できると説明。Snowflake内で自社のデータを用いてPythonでアプリケーションを作成し、そのアプリケーションをSnowflakeの安全で統制されたプラットフォーム上でデプロイして実行し、ビジネスチームとアプリケーションを共有することで、データと機械学習モデルの価値をさらに引き出すとしている。

 スノーフレイクでは、Snowpark for Pythonを一般提供することで、Pythonとその豊富なオープンソースライブラリエコシステムを、すべてのユーザーが利用できるように整備している。

 SnowflakeのデベロッパーフレームワークであるSnowparkにより、開発者は使用したいプログラミング言語(Java、Scala、SQL、Python)をネイティブでサポートする、効率的なアーキテクチャを入手できる。Snowpark for Pythonは、Snowparkのエコシステムの一部であり、チームは安全性の高いPythonサンドボックスを備え、Snowflakeで開発を行う際に期待するものと同等のスケーラビリティ、柔軟性、セキュリティ、およびコンプライアンスといったメリットを提供する、単一の統合プラットフォーム上で共同開発が可能となり、プロジェクトを実稼働まで進める上で妨げとなっていた、データセキュリティとコンプライアンスの障壁を排除できるとしている。

 スノーフレイクはまた、Snowpark向けに最適化されたウェアハウスをリリースする予定(AWSでパブリックプレビュー中)で、これにより、Pythonを使用する開発者は、大規模な機械学習トレーニングなどのメモリ負荷の大きいオペレーションを、Snowflake内で直接実行することや、Pythonワークシート(プライベートプレビュー中)を用いてSnowflake内でアプリケーション、データパイプライン、MLモデルの開発が行えるとしている。

 また、Snowpark for Pythonの導入を促進し、開発者の開発を支援する上で、Anacondaやdbt Labsなどのパートナーが重要な役割を果たしていると説明。例えば、AnacondaとSnowpark for Pythonの統合により、手作業でのインストールやパッケージの依存関係の管理が不要になり、SnowflakeのユーザーがAnacondaのオープンソースのPythonライブラリをシームレスに利用できるようになった。さらに、dbt Labsが新たにSnowpark for Pythonをサポートしたことで、SQLのパワーとPythonを簡単に組み合わせて最先端のアナリティクスを行うことが可能になっており、これらにより顧客は、アナリティクスチームとデータサイエンスチームの間の隔たりをさらに縮められるとしている。