ニュース

ブラックストーン、アジア太平洋地域の大手データセンター事業者AirTrunkを買収

 資産運用会社の米Blackstoneは4日、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)とともに、アジア太平洋(APAC)地域でデータセンター事業を手がける豪AirTrunkの株式を、推定企業価値240億豪ドル以上で取得する株式譲渡契約を締結したと発表した。同案件は、ブラックストーンのAPACにおける最大規模の投資案件となり、取引はオーストラリアの外国投資審査委員会の承認取得を条件としている。

 AirTrunkは、APAC最大級のデータセンタープラットフォームを保持し、オーストラリア、日本、マレーシア、香港、シンガポールで幅広く事業を展開している。供給可能電力は800MW(メガワット)を超え、APAC全域で1GW(ギガワット)を超える今後の成長を支える用地を確保している。

 ブラックストーンの社長兼最高執行責任者(COO)を務めるジョン・グレイ氏は、「ブラックストーンの世界的なプラットフォームを活用し、確信度の高いテーマに資本を投下していくことは、当社が最も得意としている投資手法です。AirTrunkの取得は、ブラックストーンがデータセンターや電力、関連サービスなどを含むエコシステム全体において、世界有数のデジタル・インフラ投資家を目指す上で、重要なステップです」と述べている。

 AirTrunkの創業者兼CEOのロビン・クーダ氏は、「本案件は、好調なセクターにおける AirTrunkのプラットフォームの強さを示すものであり、当社はクラウドサービスやAI分野の次の段階の成長を捉えるとともに、APAC地域のエネルギー転換に貢献してまいります。ブラックストーンおよびカナダ年金制度投資委員会と協働し、同社のスケールや資本、各分野の専門知識、さまざまな地域市場に広がる貴重なネットワークを活用し、AirTrunkの事業拡大を継続的に進めていけることを楽しみにしています」と述べている。