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国内企業におけるSASEの認知度は45.3%に上昇、キャズムを超え市場普及へ~SCSK調査

 SCSK株式会社は5日、国内企業におけるSASE(Secure Access Service Edge)に関する実態調査結果を公表した。

 SCSKでは、2021からSASEの主要なソリューションを紹介するオンラインセミナー「SCSK SASE Solution Summit(S4)」をこれまで13回開催しており、直近の2024年6月開催では250人以上、これまでに延べ1800人以上が参加している。

 2023年には、セミナーを通じて多くの参加者から得た声から、世間で類似のアンケート調査よりも認知度が低いのではないかという仮説のもと、SASEに関する認知度を測るアンケート調査を実施したところ、SASEの認知度は3割、導入済み企業は1割という低い結果が得られた。2024度もSASEの認知度や導入率の状況変化の把握とともに、新たにユーザー企業が抱える新たな課題はないかを調査するために、アイティメディア株式会社の協力を得て、国内企業への実態調査を実施した。

 調査では、「ネットワークやセキュリティの課題解決策として注目度が高いSASEについてご存知ですか?」という質問に対して、「よく知っている」と答えた企業は2023年の5.9%から10.7%へ上昇し、「ある程度知っている」と答えた企業も2023年の25.7%から34.6%と上昇。合計した認知度は2023年の31.6%から45.3%と、日本国内でのSASEの認知度が大きく向上した。

 さらに、SASEを導入済み、および導入中の企業は2割に達しており、キャズム理論上、イノベータ(2.5%)、アーリーアダプター(13.5%)のキャズムを超え、SASEが市場普及に入ったとしている。

(設問)ネットワークやセキュリティの課題解決策として注目度が高いSASEについてご存知ですか?

 また、「ネットワーク、またはセキュリティの現在の課題について教えてください」という設問に対しての回答は、2023年と同様に「ネットワーク、またはセキュリティの運用負荷が増大している」が最上位であるものの、その回答率が31.9%から44.3%へ大きく上昇した。この回答率の上昇は、昨今さまざまな企業でランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃が頻発しているなか、企業がネットワークやセキュリティの運用について、真剣に取り組まなければならないと認識した結果だと分析している。

(設問)ネットワーク、またはセキュリティの現在の課題について教えてください(複数回答可)

 SCSKでは、新たにユーザー企業が抱えている課題に対して、SCSKグループはCato NetworksのCatoクラウドを始め、複数のSASEソリューションも扱っており、ユーザー企業が抱えているさまざまな課題に対して、最適なソリューションの提供が可能だとしている。