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M-SOLUTIONS、kintoneと生成AIを連携する「Smart at AI」がRAGの利用に対応

kintoneアプリのデータから最も関連性の高い情報を検索・参照可能に

 M-SOLUTIONS株式会社は8月30日、サイボウズの業務アプリ構築クラウド「kintone」と生成AIを連携できるkintone連携サービス「Smart at AI for kintone Powered by GPT」(以下、Smart at AI)において、kintoneアプリ内の情報からRAG(検索拡張生成)を構築・参照し、テキスト生成を行えるアップデートを実施したと発表した。

 Smart at AIは、kintone内でChatGPTなどの生成AIが利用可能になるkintone連携サービス。今回は、RAGを利用することにより、kintoneアプリ全体からの情報の参照を可能にした。これによって、例えば、顧客からの問い合わせに回答するため、FAQを管理しているアプリから最も関連性の高い情報を検索し、自社の情報を利用した回答案を生成したり、社内規約アプリを参照して、効率的かつ短時間で社内規約を検索したり、といったことを行えるという。

 また、セミナーのアンケート結果を管理するアプリでは、セミナー実施日ごとに絞り込みを行ったデータを参照することも可能で、日別のアンケート結果を参照・分析して報告書などの文章を作成する、といった用途にも利用できるとのこと。

 M-SOLUTIONSでは、このようにkintoneアプリに保存されている社内データを参照することで、ハルシネーションの防止や、最も関連性の高い情報を参照した問い合わせ対応、ナレッジ共有の効率化などを実現できると、その効果をアピールしている。

 なおSmart at AIでは今回、新機能の提供にあたってプラン名を変更した。従来のGPT-3.5プランはライトプランに置き換えられ、もっとも安価な「LT-1000」は、初期費用が10万円(税別、以下すべて同じ)、年額費用が12万円で、50IDまで、生成数(APIコール回数)が月間1000件まで、画像読み込みが月間20件まで、といった条件は従来と同様である。ライトプランでは、RAGは1回あたり200レコードまでに制限される。

 一方、従来のGPT-4プランはスタンダードプランに置き換えられており、もっとも安価な「ST-1000」は、初期費用が10万円、年額費用が96万円で、こちらも、50IDまで、生成数が月間1000件まで、画像読み込みが月間1000件まで、といった条件は従来と同様。スタンダードプランでは、RAGは1回あたり2000レコードまでとなった。

 なお無料版でも新機能は利用できるが、RAGは1回あたり20レコードまでに制限される。