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NRIがコンタクトセンター向けデジタル基盤「CC@Home」を強化、生成AIによるオペレーター支援機能などを提供

 株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は27日、コンタクトセンターのためのデジタルプラットフォーム「CC@Home(シーシーアットホーム)」において、生成AIを組み込んだ新機能を9月から提供開始すると発表した。

 CC@Homeは、NRIの20年分のコンタクトセンター導入ノウハウをパッケージ化したサービス。今回NRIでは、CC@Homeの中核ソリューションの1つである「TRAINA(トレイナ)シリーズ」に対して、同シリーズで用いているNRI独自の自然言語処理(NLP)エンジンに生成AIを組み込んだ。

 まず、コンタクトセンターに寄せられた顧客の声を分析する「TRAINA テキストマイニング」において、生成AIを利用した、分析結果に対する考察が表示されるようになった。従来は、分析結果を基に人間が考察を行う必要があったが、生成AIによる考察を利用することで、その手間が軽減され、通話内容のモニタリングや分析業務を効率化可能になるとしている。

 また、通話中のオペレーターに対して、顧客からの問い合わせに関連するナレッジを検索・表示する「TRAINA FAQナレッジ」では、適切なFAQが存在しない場合でも回答例を表示できるようになった。NRIの独自エンジンによる迅速なナレッジ検索に加え、生成AIが既存のナレッジを基に回答例を生成する。

 このほか、顧客とのやり取りを記録するために、通話内容を自動でテキスト化・要約する「TRAINA VOICEダイジェスト」でも、生成AIを用いて、より自然で分かりやすい要約文を表示できるように改善を行った。生成AIが通話内容を要約する中で、NRIの独自エンジンが誤情報生成(ハルシネーション)を抑制する工夫など、要約の品質向上のための処理を実施するとのこと。