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Salesforce、顧客対応を行う自律型AIセールスエージェント「Einstein SDR」と商談をシミュレートする「Einstein Sales Coach」を発表

 米Salesforceは現地時間22日、営業チームを強化する完全自律型AIセールスエージェント「Einstein Sales Development Rep(SDR)Agent」および「Einstein Sales Coach Agent」を発表した。これらのセールスエージェントは、SalesforceのEinstein 1 Agentforce Platform上に構築されており、営業チームの成長を加速させる支援を行う。

 Einstein SDR Agent は、24時間365日、見込み顧客と自律的に関わり、パイプラインを開拓する。特定のプログラムされた質問にしか答えられないチャットボットとは異なり、Einstein SDR Agentは、望ましい結果につながるアクションを決定し、優先順位を付け、見込み顧客の質問を分析して、製品に関する質問への回答、お断りされた場合の切り返し、ミーティングの日程調整など、次に何をすべきかを自律的に決定する。

 それぞれの回答は、企業のCRMとAgentforceの検索拡張生成(RAG)サービスを使用して整合化された外部データに基づくため、正確で信頼性が高く、パーソナライズされている。Einstein SDR Agentは、見込み顧客を営業担当者にシームレスに引き継ぎ、複数の見込み顧客に対し、一度に、チャネルを超えて、さまざまな言語で対応できる。これにより営業担当者は、時間がかかる購買プロセスの初期ステージでの工数を軽減し、顧客との関係構築に集中できるとしている。

 Einstein Sales Coach Agentは、各案件に応じたロールプレイを自律的に進行し、終了後にパーソナライズされた客観的なフィードバックを提供することで、営業担当者にコーチングを行う。ロールプレイ中、Einsteinは生成AIを活用してテキストを音声に変換し、顧客役としてシミュレーションを行う。さらに、RAGを使用して、顧客の反応を再現し、Salesforceに保存されている関連情報(商談、取引先、顧客との過去のやり取りに関するデータなど)に基づいて対応する。これにより、営業担当者は実際の顧客と対面する前に、営業プレゼンテーション、断られた場合の切り返しや交渉の練習を行える。

 Einstein 1 Agentforce Platform上に構築された新しい自律型セールスエージェントは、コード不要のアクション、ワークフロー、Salesforceの実績ある販売ベストプラクティスを組み込んだテンプレートを活用し、短時間でセットアップが可能と説明。Salesforce Data Cloudを利用して、既存の販売ドキュメントやトレーニング資料などの関連する外部情報をアップロードすることで、生成モデルをさらに強化でき、両エージェントはEinstein Trust Layerを活用し、安全で信頼性の高い応答を保証するとしている。

 Einstein SDR AgentとEinstein Sales Coach Agentは、10月に一般提供を開始する予定。日本での提供時期は未定。