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GMOグローバルサインとヒット、電子文書の正当性を証明する「eシール」の普及促進に向け業務提携

 GMOグローバルサイン株式会社は21日、ヒット株式会社と業務提携契約を締結したと発表した。両社は今後、eシールの日本国内での普及を目的に、利便性の高いeシール利用ツールの共同開発を進めるため、この分野で協業するとしている。

 eシールは、電子文書の発信元である企業や団体などの正当性を証明するための、企業や団体の角印の電子版に相当する。発行する電子文書にeシールを付与することで発行元を特定でき、eシールが付与されたデータは改ざんされていないことの証明にもなる。さらにタイムスタンプと組み合わせることで、作成日も記録できる。

 電子文書などの作成・発行において、正当性を個人で証明したい場合は電子署名を使用し、企業や団体など組織として正当性を証明したい場合はeシールを使用する。

 2023年9月から2024年3月にかけて、総務省で組織が発行する電子データの発行元を確認する仕組みであるeシールに関わる制度について検討するため、「eシールに係る検討会」が開催された。この検討会では、日本でのeシール発行のための認証局について、総務省告示による認定が設立されることが示された。

 EUではすでにトラストサービスとしてeシールの利用が始まっており、国内でも総務省の方針により、今後のビジネスシーンでeシールの利用が増加すると予測されると説明。GMOグローバルサインはこうした動向を踏まえ、eシールの運用に必要なソリューションを持つ企業との協業を積極的に進めている。

 ヒットが提供する「ポケッタブルeシール KEYSEAL(以下、KEYSEAL)」は、電子署名に必要な署名鍵を格納する機器。スマートフォンやタブレットなどの端末とKEYSEALがあれば、PDF文書に電子署名を施すことができ、紙の押印行為のように電子文書に利用でき、PCが常備されていない環境でも使用できる。

 協業では、eシールの利用においても署名鍵の格納が必須であることから、KEYSEALを使ってeシール利用が容易になる製品・サービスの構築を開始する。その上で、両社での製品販売、プロモーション等を通して日本国内におけるeシールの普及促進を進めていくとしている。