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スカイコムとGMOグローバルサインが協業、小規模企業などが利用しやすい電子請求書サービスを提供へ

 株式会社スカイコムとGMOグローバルサイン株式会社は3日、電子請求書およびeシールの分野で協業すると発表した。両社では今後、PDFによって請求書の電子化を行う企業・個人事業主に対し、PDFファイルを利用して信頼性の高い電子請求書を作成可能にするサービスの開発・提供に関して、検討を進めていくとしている。

 コロナ禍によってテレワークが急速に普及し、企業や個人事業主では、業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)やペーパーレス化への対応が喫緊の課題になっている。会計処理に必要な請求書については、従来、紙での発行が多く、業務のDXやオンライン化を阻む要因となっていたものの、新インボイス制度への移行に伴い、2023年10月に電子インボイスが企業間取引における税額控除に利用できるようになることを受け、電子化に向けた動きが加速しているという。

 その請求書の電子化においては、日本版Peppolの利用を検討する動きも一部にはある一方、多くの企業や個人事業主は請求書をPDFで作成し、請求先へ送付するという方法でやり取りを行うと推測されており、電子化された請求書の信頼性担保に関する統一的な基準が国内には存在していない点が課題になっているとのこと。

 そうした中で、電子インボイスにeシールや電子署名を付与することがトラストサービスとして制度化されているEUにならって、日本においてもトラストサービスの1つとしてeシールの利活用が検討されつつある。

 両社では、こうした背景を受け、PDFによって請求書の電子化するとともに、電子署名やeシールを付与し、信頼性の高い電子請求書を簡単に作成可能にするサービスを開発・提供すべく、今回の協業に至ったとした。

 この協業では、GMOグローバルサインが電子署名・電子認証事業で培ってきたノウハウと、スカイコムのPDF技術を合わせることで、シナジーを創出し、取り組みを進めていく考えだ。具体的には、両社が提供するサービス間連携のための開発を行うとともに、小規模事業者や個人事業主に向けた、新たなサービスの開発・提供についても検討を進めていく予定。