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Smartsheet、エンタープライズ向け業務管理プラットフォーム「Smartsheet」で新AIツールとリソース管理機能を一般提供

 米Smartsheetは現地時間14日、エンタープライズ向け業務管理プラットフォーム「Smartsheet」について、新しいAIおよびリソース管理機能の一般提供を開始するアップデートを発表した。これにより、組織に実用的な分析、インサイト、優れた可視性を提供し、ユーザーはデータに基づいた適切な意思決定を行えるとしている。

 Smartsheetは、実用性、透明性、ユーザーのニーズを念頭に置いて、プラットフォーム全体に生成AIを適用し続けていると説明。SmartsheetプラットフォームのAIツールは、データプラットフォームに直接組み込まれており、ユーザーは作業データから有意義なインサイトを可視化し、発見できる。

 新機能のうち、データの分析では、例えば「各部門で先月予算を超過したプログラムはいくつありましたか?」といった簡単な会話型のプロンプトからデータを分析し、ユーザーのデータに基づいた指標や視覚的なグラフを即座に生成できる。この機能により、ユーザーはデータシートから得られるインサイトを活用できるようになる。将来的には、何千もの実行中のプロジェクトやデータストアに格納されたデータからインサイトが得られ、新たなポートフォリオレベルのインサイトが得られるようになる予定としている。

 プロセスや自動化を推進する数式の生成では、ユーザーは実施したいことを自然な言語でシンプルに説明するだけで高度な数式を生成でき、組織全体で作業を進められる。この機能により、Smartsheetプラットフォームは、AIを統合した数式ビルダーの機能を備えた唯一の業務管理プラットフォームになるとしている。

 テキストの作成と要約では、テキストを作成して要約、データと目標を解釈して要約、翻訳、新しい広告コピーの作成など、明確でカスタマイズされたテキストを作成してユーザーの作業を簡素化する。

 SmartsheetプラットフォームのAIツールは、principles for responsible AI(責任あるAIの原則)に従って開発されているため、ユーザーは安心してツールを導入できると説明。ユーザーのデータは決して混同されることがなく、第三者のAIモデルプロバイダーが使用するトレーニングデータセットにSmartsheetプラットフォームのユーザーのデータが含まれることもないとしている。

 さらに、Smartsheetは、AIによる推奨事項とインサイトをユーザーが簡単に理解できるようにすることにも取り組んでいるとともに、SmartsheetプラットフォームのAIツールは作業プロセスを開示しているため、ユーザーはツールがどのようにして回答を導き出したかを正確に理解でき、自信を持って行動を起こせるとしている。

 また、アップデートにより、Smartsheetプラットフォームは、リソースの適切な調整からデータを視覚的に整理する新しい方法まで、実用的なインサイトを簡単に表示、理解、発見できるようになる。

 ビジネスプランおよびエンタープライズプランのユーザーは、作業量ヒートマップと作業量スケジュールという2つの新しい作業量追跡機能が利用可能になり、これにより、マネジャーは誰が何に取り組んでいるのかをしっかり把握し、過剰な作業の割り当てに対処して、情報に基づいた人員配置を行える。この機能は2024年初めにリリースされており、これらの機能はあらゆる規模と業界の組織において、3万5000件を超えるプロジェクトで使用されているという。

 また、ビジネスプランとエンタープライズプランのユーザーは、まもなく利用できるようになる「Resource Management by Smartsheet」を使用して、Smartsheetプラットフォームのレポートでリソースデータを整理し、これらのインサイトをダッシュボードに表示できるようになり、可視性と意思決定が向上する。

 さらに、Smartsheetプラットフォームのすべてのユーザーが、新しいタイムラインビューを使用して、チームに対してデータに基づく作業の全体像を表示できるようになる。データを担当者やステータスなどの視覚的なグループに整理したり、大きなマイルストーンを表示して重要な日付を一目で簡単に確認したりできる。

 Smartsheetプラットフォームは、大量のデータの保存、統合、管理、処理を行うシステムに対して柔軟に対応でき、新機能はSmartsheetプラットフォームの強力なデータ機能に基づいており、ユーザーのために前例のない拡張性を実現すると説明。Amazon Web Services(AWS)のチームは、Smartsheetプラットフォームを使用して作業を組織全体で管理することにより、大きな視点で考える方法を実践しており、例えばAWSのワールドワイドパブリックセクターチームは、SmartsheetプラットフォームのビジネスPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)機能を使用してプロセスを標準化し、一元化された情報源を構築したという。