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Smartsheet、エンタープライズ向け業務管理プラットフォームを国内で本格展開へ

日本初のディストリビューター契約をSB C&Sと締結

 エンタープライズ向け業務管理プラットフォームを手掛ける米Smartsheetは7日、日本で初めてとなるディストリビューター契約をSB C&S株式会社と締結し、日本事業の継続的な発展を目指すことを発表した。同日には、日本市場におけるビジネス状況およびSB C&Sとの協業の狙いや今後の展開について記者説明会が行われた。

 説明会では、まず、米Smartsheet CEOのマーク・メーダー氏がグローバルの事業概況について紹介した。「当社は、企業の働き方を変革することを目的として2005年に創業。現在は、グローバルで3000人以上の従業員が在籍しており、世界190か国の顧客にエンタープライズ向け業務管理プラットフォーム『Smartsheet』を提供している。特に、フォーチュン500企業においては85%以上に当社のソリューションが採用されている。また、昨年12月に発表されたGartner Magic Quadrantでは、コラボレーティブ・ワーク・マネジメント部門で当社がリーダーに選出された。そして、今年1月には、当社の年間経常収益(ARR)が10億ドルに達したことを発表した」と述べた。

米Smartsheet CEOのマーク・メーダー氏

 「業務管理プラットフォームは、グローバルでさらにニーズが高まってきている。その中で日本市場は、世界でも最大規模の市場の一つであり、当社にとって大きなオポチュニティがあると考えている。すでに多くのエンタープライズ企業に導入実績があるが、今後は日本で働く何百・何千万もの人たちの働き方や生き方をもっと楽することを目指し、ソリューション提案を加速していく」と、日本市場の重要性を強調した。

 同社の提供する「Smartsheet」は、エンタープライズ企業の大規模で複雑なオペレーションにも対応できるクラウドベースの業務管理プラットフォームとなっている。コアアプリとして「シート」「レポート」「ダッシュボード」「ワークフロー」「フォーム」「関数/自動化」「セキュリティ」「監査」の機能を備えており、用途に応じてさまざまなプレミアアプリ(拡張機能)を追加することができる。

「Smartsheet」の機能概要

 Smartsheet Japan株式会社 社長執行役員の嘉規邦伸氏は、「Smartsheet」の特徴について、「『Smartsheet』のインターフェイスは、顧客が慣れ親しんだスプレッドシートの形式をベースに構成されているため、誰でも簡単に使い始めることができる。また、豊富なテンプレート、プロセスの自動化や標準化に必要なツール、コメントの機能など、社内外とのコラボレーションに必要な機能がオールインワンでそろっている。さらに社内の従業員だけでなく、社外の編集者や閲覧者も、コラボレーター機能で参加することが可能。きめ細やかな権限設定で必要な情報を必要な人に共有することができる」と説明。あわせて、最新の国内導入事例として、大手建設会社の大林組に採用されたことを紹介した。

Smartsheet Japan 社長執行役員の嘉規邦伸氏

 そして今回、日本市場でのビジネス展開を本格化し、「Smartsheet」のさらなる導入拡大および業務改革の促進に向けて、SB C&Sと日本初のディストリビューター契約を締結した。この狙いについて、嘉規氏は、「『Smartsheet』を国内で本格展開するにあたり、販売に関しては原則的に『100%間接販売』で行うこととした。日本の数百万・数千万人の働く人々に、当社の新しいソリューションと働き方改革のメッセージを届けるためには、パートナー企業と協業することが最短の近道であると判断した。また、当社では、パートナー企業の顧客に向けたオファリングの差別化を支援していく」と述べた。

 SB C&Sを最初のディストリビューターに選んだ理由については、「SB C&Sは日本国内で約1万3000社の販売店と取引があり、今後、全国各地の販売店が『Smartsheet』を取り扱い、顧客に提案できるようになる。また、『Smartsheet』を通じて従来の非効率な働き方を変革し、日本のDXを次のステージに進めていくという想いが合致したことも決め手になった」としている。

 今回のディストリビューター契約により、SB C&Sは、Smartsheetが提供する「Smartsheet アラインド・パートナー・プログラム」に参加する。これは、Smartsheetのパートナー企業がエンタープライズ向け業務管理のテクノロジーを深く理解し、顧客にサービスを提供することを可能にする複合的なプログラムとなっている。業務管理プラットフォームの市場が急成長する中で、選ばれたパートナーが利益を上げられるようにすることに重点を置いて設計されているという。

SB C&Sによる「Smartsheet」の販売体制

 SB C&S 執行役員(ICT事業 クラウドサービス推進担当)の守谷克己氏は、今後の販売展開について、「当社の法人向け事業は、全国に約1万3000社、約4万3000拠点の販売チャネルを有している。この国内最大級のチャネル網を活用し、単なる製品流通ではなく、Value Added Distributor(付加価値提供型ディストリビューター)として『Smartsheet』の販売を推進していく。また当社では、2022年からSaaS専門部隊の『Cloud Service Concierge』を設置し、SaaSビジネスに注力している。今後、同部隊が取り扱うCollaborationカテゴリーの主力商品として『Smartsheet』を位置づけ、メンバーが製品を熟知し、全国の販売パートナーに正確に届けるとともに、エンドユーザー企業への提案活動を支援していく」との考えを示した。

SB C&S 執行役員(ICT事業 クラウドサービス推進担当)の守谷克己氏

 なお、説明会では、今年1月に発生した能登半島地震における被災市町村の復興支援として、「Smartsheet」のライセンスを期間限定で無償提供することも発表された。